原子力産業新聞

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大飯1-2号機の廃止措置 放射性廃棄物が大幅減

21 Apr 2026

中西康之助

大飯1、2号機廃止措置の計画©関西電力

関西電力は4月20日、大飯発電所1、2号機(PWR、117.5万kWe×2基)の廃止措置計画の変更認可を原子力規制委員会に申請。低レベル廃棄物の推定発生量が大幅減となった。

同1、2号機の廃止措置は2019年度に開始され、2048年度までの約30年で完了する計画。現在は廃止措置の第1段階(解体準備)の終盤にあたり、2027年度以降に第2段階の原子炉周辺設備の解体撤去が本格化する見通しだ。

今回の変更認可申請は、第1段階の進捗や、これまでに実施した残存放射能調査の結果を踏まえ、今後の工程や廃棄物処理の見直しを行うもの。残存放射能調査とは、原子炉の運転に伴い施設内に残る放射性物質の分布や量を把握するもので、汚染状況の評価や、管理区域内設備の解体撤去工法、放射性廃棄物の処理方法の検討に活用されている。

今後、関西電力は2038年度以降に第3段階(原子炉領域の解体)、2045年度以降に第4段階(建屋等の解体撤去)へと移行する計画。また、使用済み燃料については、1、2号機の使用済み燃料ピットに貯蔵されている分を2037年度までに搬出する方針としている。

そして、今回の変更認可申請で注目されるのが、廃止措置に伴い発生する放射性廃棄物の推定発生量の変化だ。前述の残存放射能調査結果等を踏まえた放射性固体廃棄物の推定発生量の見直しを実施したところ、放射性物質として扱う必要のない「クリアランス」の推定発生量が、当初推定の約1.3万トンから約3.9万トンへと大幅に増加し、約3倍に拡大する見通しとなった。

それに伴い、低レベル放射性廃棄物についても内訳に変化がみられ、放射能レベルの極めて低い区分(L3)は当初の申請量よりも大幅に減少する見込み。一方で放射能レベルの比較的低い区分(L2)は増加する予想に変更されたが、全体としては、低レベル放射性廃棄物の総量の推定発生量は減少した。

今回の変更申請では他にも、使用済み燃料ピット水(使用済み燃料プールの水)の冷却が不要となることに伴い、使用済み燃料貯蔵設備の機能について、従来の冷却・浄化機能から浄化機能のみに変更。また、非常用ディーゼル発電機や燃料取替用水タンクについては、廃止措置計画における性能維持施設から削除するなど、設備の合理化が図られることとなった。

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