カナダ ブルースC計画が前進
18 May 2026
カナダのオンタリオ州政府は5月7日、独立電力系統運用者(Independent Electricity System Operator: IESO)に対し、ブルース・パワー社が進める「ブルースC原子力発電計画」について、初期開発費の分担および電気料金を通じた費用回収に関する契約を締結するよう指示した。初期開発作業には3億加ドル(約347億円)が見込まれ、2030年までに完了する予定。
同契約によりIESOは、先住民、地域社会、建設業界、サプライヤーとの協議、労働力計画、建設前準備やサイト整備計画などの重要な事前開発活動の費用をブルース・パワー社と分担する。なお同作業は、現在進行中の連邦環境影響評価(IA)および加原子力安全委員会(CNSC)によるサイト準備許可(LTPS)の審査と並行して進められる。
同プロジェクトはオンタリオ州にとって、30年以上ぶりとなる大規模原子力発電プロジェクト。ブルースC単体で最大480万kWe規模の増設が実現すれば、オンタリオ州の大規模電源になると期待されている。
オンタリオ州のS. レッチェ・エネルギー・鉱業相は、同計画について「カナダ国内産業と雇用を支える重要プロジェクト」と強調。オンタリオ州の再工業化や安定電源確保につながるとの認識を示した。
オンタリオ州では、2050年までに電力需要が最大90%増加すると見込まれており、州政府は停電や電力不足を防ぎ、電気料金を抑えるため、必要な発電設備容量の確保を急いでいる。
ブルース・パワー社は、ヒューロン湖畔にある既存サイト内の932ヘクタールのスペースでブルースCの最大480万kWe規模の増設を計画している。同サイト内では、ブルースA(1~4号機)とブルースB(5~8号機)の各サイトで80万kWe級のCANDU炉が運転中。ブルースCプロジェクトは、60年以上にわたる原子力技術とイノベーション、熟練労働力、強固な国内サプライチェーンを基盤としている。現在、ブルース・パワー社の支出の95%はカナダ国内に留まっている。
ブルースCは、既存インフラを活用することで、開発期間とコストの削減を図りつつ、オンタリオ州の原子力発電設備容量の拡大が期待されている。オンタリオ州では、ダーリントン発電所改修やSMR建設計画など、原子力関連プロジェクトが相次いで進められている。





