米NANO社のマイクロ炉 NRCが建設許可申請を受理
02 Jun 2026
米NANOニュークリア社は5月20日、同社製マイクロ炉「KRONOS MMR」について、米原子力規制委員会(NRC)が建設許可申請(CPA)を受理したことを明らかにした。
建設サイトは、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校。イリノイ大学は今年3月末、KRONOS MMRを研究炉として導入するためにNRCにCPAを提出。今回の受理により、CPAに安全審査、環境審査、および技術審査を開始するために必要な情報が含まれていることが確認され、NRCによる本格的な審査段階へ移行する。NANO社は審査が2027年中に完了し、早ければ、2027年後半に建設を開始する見通しを示している。また同社はKRONOS MMRがNRCの正式な認可手続きにおいて、CPA段階へ到達した初のマイクロ炉であるとの認識を示している。
同社のF. エイデ最高技術責任者(CTO)は、「NRCによるCPA受理は、長年の技術開発、規制当局との協議などの膨大な作業の成果。実用化へ向けて着実に前進している先進炉開発企業と、まだ初期開発段階にある企業との差別化要因になる」と強調。NANO社は規制手続きを進める一方で、サプライチェーン企業との連携強化、主要原子炉システムおよび長納期部品の調達協議など、将来の導入準備に向けた活動を進めていく計画である。イリノイ州オークブルックに新設した技術開発施設では、小型・非原子力型KRONOS MMR実証機の開発にも注力し、設計の改良と技術検証を継続的に進めているという。
イリノイ大学グレンジャー工科大学のC. ブルックス原子力・プラズマ・放射線工学教授は、「大学がイノベーションの加速、次世代の原子力技術者の育成、エネルギーや国家的重要課題の解決に貢献できる技術実証において重要な役割を担っていくと考えている」と述べた。
KRONOS MMRは、熱出力4.5万kW、電気出力1.5万kW。HALEU(高純度低濃縮ウラン)利用のTRISO(3重被覆層燃料粒子)燃料とヘリウム冷却の第4世代小型モジュール式の高温ガス炉である。データセンター、産業施設、遠隔地コミュニティ、鉱山開発プロジェクト、軍事基地などに電力供給を行うほか、多様な産業用途向けのプロセス熱供給にも対応する。





