原子力産業新聞

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原子力人材確保へ新コンソーシアム発足 課題解決に向けた実行体制へ機能強化

08 Oct 2026

佐藤敦子

日本原子力人財コンソーシアム(J-AHRC)の設立会合

原子力分野の人材確保・育成を産学官で進める「日本原子力人財コンソーシアム(J-AHRC)」が10月7日、発足した。政府が原子力の最大限活用を掲げ、将来的な原子力発電所の建て替えを見据える中、人材の確保・育成が課題となっている。コンソーシアムでは今後、将来の原子力人材の需給ギャップを分析し、今年度内に今後の取り組みに向けたロードマップの策定をめざす。 

同日、経済産業省内で設立会合が開かれ、電力会社、メーカー、大学・研究機関、関係省庁などの代表者が出席した。冒頭、日本原子力産業協会の増井理事長がコンソーシアムの設立趣旨や運営体制を説明した。 

コンソーシアムは、2010年に発足した「原子力人材育成ネットワーク」を発展的に改組したもので、従来の情報共有中心の連携から、具体的な課題解決に向けた実行体制へと機能を強化する。従来の84機関が引き続き参画する予定で、日本原子力産業協会や電力会社、メーカー、経済産業省、文部科学省、原子力規制庁など13の発起組織が運営を担う。意思決定機関や実務統括組織を設けるほか、発起組織から人員を派遣して常設の事務局を置く。 

当面の重点課題は、将来必要となる原子力人材の需給ギャップの把握と、ロードマップの策定だ。電気工事、溶接、建設、据え付けなど、職種や専門分野ごとに必要な人材の規模をできる限り詳細に分析する方針。ロードマップには、人材の必要数や課題解決に向けた取り組み、関係機関の役割などを盛り込み、2026年度内の取りまとめを目指す。 

会合に出席した資源エネルギー庁の村瀬佳史長官は、原子力が設計、建設、運転、保守、研究開発から原子燃料サイクル、廃炉まで幅広い専門人材に支えられていることを指摘し、「原子力政策の鍵となるのは人材」と強調。コンソーシアムに対し、個々の組織では解決が難しい課題に産学官が連携して取り組む「司令塔」としての役割に期待を示した。 

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