スロバキア モホフチェ4号機が送電開始
19 Oct 2026
スロバキアのモホフチェ原子力発電所4号機(VVER-440, 47.1万kWe)は10月15日、送電を開始した。同機は6月29日に燃料装荷を開始、8月6日に初臨界を達成していた。
系統連系は原子炉出力20%の段階で実施され、まず同機の2基あるタービン発電機のうち、最初の1基が送電網に接続された。2基目のタービン発電機も送電網と同期後、出力を段階的に上げていく一連の試験を実施し、定格出力に至るまで、技術、制御、安全各システムの性能を検証する。
同機の本格稼働後は年間約35億kWhの発電が見込まれ、スロバキアの電力消費量の77.5%を原子力発電が担うことになる。スロバキアは、世界で最も原子力シェアが高い国の一つとなる。
スロバキアでは現在、モホフチェ発電所で3基(1~3号機、VVER-440)、ボフニチェ発電所で2基(3~4号機、VVER-440)の計5基が運転中。両発電所の運転者はスロバキア電力で、同社は2024年3月に石炭火力発電所をすべて閉鎖し、原子力発電、水力発電、太陽光発電による脱炭素電源100%を達成している。
また、電力需要の増加を受け、政府はボフニチェ発電所5号機として最大出力120万kWeの新設を計画。米ウェスチングハウス(WE)社製AP1000の採用が有力視されており、今年4月末、米国、スロバキア、WE社間で基本設計(Front-End Engineering Design, FEED)調査の開始で合意している。
スロバキア政府は10月7日、ボフニチェ・サイトでの新規建設準備を目的に2009年12月に設立された合弁企業のスロバキア原子力発電会社(JESS)の株式49%をチェコ電力(ČEZ)から買い取った。残る51%はスロバキア国営原子力・廃止措置会社(JAVYS)が所有しており、今回の取得により、JESSはスロバキア側が全株式を保有する企業となった。
同国のR. フィツォ首相は、今回の株式取得により新規建設を大幅に加速できると述べ、欧州委員会が推進する化石燃料からの段階的なエネルギー移行や産業界の電化、AIやデータセンターによる電力需要の拡大に応えるには、新規建設以外に選択肢はないと強調した。





