原子力産業新聞

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福井県「原子力災害制圧道路」が完成、敦賀半島を周遊する道路ネットワークで観光振興も

23 Mar 2020

福井県が敦賀半島で整備を進めていた一般県道・竹波立石縄間線(敦賀市白木~浦底、4.9km)と主要地方道・佐田竹波敦賀線(美浜町菅浜~竹波、3.0km)が3月20日に開通した(=図、福井県発表資料より引用)。

今回半島先端部に開通した竹波立石縄間線の両端部には、それぞれ日本原子力発電敦賀発電所と日本原子力研究開発機構「もんじゅ」が立地。両施設間の行き来はこれまで一旦半島の付け根方向に戻らねばならなかったが、全長3,863mのトンネルで距離が縮まり、半島を周遊する道路ネットワークの完成で、災害時における迅速な初動対応・住民避難活動が可能となるほか、観光振興にも寄与することが期待される。

また、佐田竹波敦賀線は、関西電力美浜発電所や年間約15万人の観光客が訪れる水晶浜海水浴場に通じており、2019年3月の部分供用開始後、今回全長1,666mのトンネル完成で従来の海岸沿いルートのバイパスとして機能することとなり、交通がより円滑化する。

敦賀半島の先端部東西に位置する各原子力発電所と市街地を通る国道へはアクセス道路が1本のみで、豪雨発生時には土砂崩れによる通行止めも発生していることから、福井県では、今回開通の2路線を含め「原子力災害制圧道路」の整備計画を立ち上げ、毎年早期完成に向けて特別な財政支援措置を国に対し要望してきた。

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