原子力産業新聞

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柏崎刈羽6号 今月中に技術的な準備が整う見込み

24 Oct 2025

中西 康之助

稲垣武之柏崎刈羽原子力発電所長 ©東京電力

東京電力柏崎刈羽原子力発電所の稲垣武之所長は1023日の定例会見で、柏崎刈羽原子力発電所6号機(ABWR135.6kWe)で実施されている健全性確認が、早ければ今月中に完了する見通しだと発表した。

健全性確認とは、燃料装荷を行った後、主に「止める」「冷やす」「閉じ込める」機能に問題がないか、また、正しい位置に配置されているか等を確認するもの。今後実施される原子炉建屋気密性能検査を経て、同6号機は技術的に再稼働ができる状態が整う。

6号機は今年6月に燃料装荷を開始。同月中に、使用済み燃料プールにあった872体の燃料を、すべて装荷した。今月17日には、全ての制御棒についての「制御棒駆動機構の機能確認」を実施した。

一方、同23日、新潟県の花角英世知事は定例記者会見で、同発電所の再稼働に関する県民意識調査について、インターネットで追加調査を実施する方針を示した。

再稼働を巡って新潟県は、今年6月から8月末にかけて、県内5か所で県民公聴会を実施しているほか、9月には12千人を対象に意識調査を実施している。

花角知事は「UPZ(緊急防護措置を準備する区域)全体の意見傾向をより丁寧に見るべきだ」という議会での意見を受け、「UPZ全体の傾向を把握するためには、サンプルの取り方を変更し、人口に比例した調査を行う必要があるため、現在、実務的に調査の設計準備を進めている。インターネット調査のためそれほど時間はかからないだろう」と述べた。

 

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