NUMO オーバーパック製作技術の成立性を確認
27 Apr 2026
原子力発電環境整備機構(NUMO)は4月8日、高レベル放射性廃棄物(HLW)の地層処分に用いるオーバーパックの製作技術について、今後の技術展望を取りまとめた報告書を公開した。検討の結果、炭素鋼製および銅コーティング型のいずれについても、既存の産業技術を活用して製作可能であることが確認され、処分システムの実現性を支える重要な技術基盤が整いつつあることが示された。
オーバーパックとは、ガラス固化体を入れて密封する金属製の容器を指し、ガラス固化体と地下水の接触を防ぐ役割を担うもの。ガラス固化体の放射能や発熱の影響が大きい初期段階において、閉じ込め機能を確実に維持するために必要で、その性能確保こそ、地層処分の安全性を支える重要な要素となる。そのためNUMOでは、品質を確保した上で、より効率的にオーバーパックを製作する技術が求められており、長年、研究が進められてきた。
オーバーパックの材料は、腐食特性や材料強度、耐放射線性、調達性やコスト、使用実績など、様々な観点から検討され、これまでのところ鉄(炭素鋼製)が有力候補である。一方で炭素鋼を標準設計の材料としつつも、代替材料として腐食に強い銅を表面にコーティングする技術(銅コーティング型)も長年検討され、最近はこの溶接方法の効率化の検討が進んでいた。
同報告書によれば、炭素鋼製と銅コーティング型のいずれの方式についても、一般産業で確立された技術を活用することで製作が可能であり、必要な技術基盤はすでに整っていることが確認されたという。さらに、複数のガラス固化体を収納する大型のオーバーパックについても、既存の製作・接合技術を基本に適用可能であることが確認され、将来的な処分作業の効率化や設計の幅の拡大につながる知見が得られたと記された。
NUMOはあわせて、ガラス固化体の設置方式として検討している「横置き・PEM方式」の高度化についても言及。同方式では構造の見直しにより、オーバーパックおよび緩衝材の重量を従来比で約3分の1に軽減できる可能性が示されており、設備の小型化や搬送・設置作業の効率化につながるとみられる。
NUMOは、これらの技術的知見を今後の処分事業や安全評価に反映し、操業時の安全性を確保しつつ、より柔軟な処分場設計の実現につなげていく方針。





