JAEA カザフスタン共和国国立原子力センターと高速炉の安全研究を継続 協力覚書を締結
18 Jun 2026
日本原子力研究開発機構(JAEA)は6月3日、カザフスタン共和国国立原子力センター(NNC RK)と、高速炉実証炉のシビアアクシデント対策に関する共同研究計画「EAGLE-4」の実施に向けた協力覚書を締結した。調印はカザフスタン・アルマトイ市で行われ、NNC RKのバティルベコフ総裁とJAEAの小口正範理事長が署名した。次世代革新炉の一つである高速炉の安全性強化に係る試験研究の推進が目的。
両機関は2000年代初頭から20年以上にわたり、高速炉の炉心安全性試験「EAGLE計画」を進めてきた。これまで実施した第1期から第3期までの計画(EAGLE-1~3計画)では、シビアアクシデント(原子力施設の設計想定を大幅に超えて炉心の溶融などを伴う過酷な状態に至る事故)時に溶融した燃料が炉心から速やかに排出されることで事故の拡大を回避できることを、NNC RKが保有する試験用原子炉IGR(黒鉛減速型パルス型試験炉)を用いた実験により確認できたという。
IGRを用いた試験では、シビアアクシデント時を模擬し、IGR炉心からの中性子照射により試験燃料を溶融させ、排出経路を通じて炉心外へ流出する現象を確認することで、安全機能の有効性を検証している。
今回JAEAとNNC RKは、EAGLE-1~3計画に続く第4期目の共同研究計画(EAGLE-4)を実施することに合意し、高速炉の社会実装に向けた炉心安全性試験を着実に進めるために、今後、両機関の連携を一層深める方針だ。
EAGLE-4では、試験用原子炉IGRとその関連施設を活用し、高速炉実証炉向けの炉心安全性試験を実施し、実証炉への導入が検討されている「溶融燃料排出機構」の有効性を裏付けるデータや知見の取得を目指す。今後、試験内容の詳細を定める実施取決めを締結し、共同研究を本格化させる方針だ。





