原子力産業新聞

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関西電力が40年超プラントの運転方針を発表、美浜3号機は6月下旬起動

13 May 2021

美浜発電所全景(右が3号機)

関西電力は5月12日、美浜3号機と高浜1、2号機の再稼働に係る運転方針を発表した。4月28日には福井県知事よりこれら3基再稼働への同意が表明されている。いずれも60年までの運転期間延長認可とともに新規制基準適合性に係る審査を経て2016年に原子炉設置変更許可に至り、安全・防災対策、地元理解の取組が進められていた。

このうち、美浜3号機では、5月20日より燃料装荷が開始され、6月下旬に原子炉起動・発電再開となり、調整運転を経て、7月に国内初の40年超運転としておよそ10年ぶりに本格運転に復帰する見込み。その後、新規制基準で要求されるテロなどに備えた「特定重大事故等対処施設」(特重施設)が未整備のため、同施設設置期限の10月25日までに停止する。同機の特重施設については、4月に原子力規制委員会より設計・工事計画(初回)が認可されたところだ。

また、高浜1号機では、5月14日より燃料装荷を開始した後、燃料装荷することで実施可能な自主的点検などを行い、各種機器の健全性を確認する。同2号機は現在、安全性向上対策工事が進展中。両機とも、特重施設の設置期限が6月9日に迫っており、運転再開時期は示されておらず、必要な工事が完了した後の再稼働となる。

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