原子力産業新聞

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美浜3号機が10年ぶりに本格運転復帰、国内初の40年超運転

28 Jul 2021

美浜発電所全景(右が3号機)

関西電力の美浜3号機(PWR、82.6万kW)が7月27日の17時、原子力規制委員会による最終検査を終了し、2011年5月の定期検査入りからおよそ10年ぶりに本格運転に復帰した。国内初の40年超運転となる。

同機は6月23日に原子炉を起動し、29日に定期検査の最終段階となる調整運転として発電を再開していた。

美浜3号機の本格運転再開を受け、関西電力の森本孝社長はコメントを発表。立地地域への感謝の意を表するとともに、「40年を超えて原子力発電所を最大限活用していくことは、電力需給の安定化やゼロカーボンの推進の観点から非常に有意義」と強調。同機で2004年に発生した死傷事故の反省と教訓を深く心にとどめ、安全性をたゆまず向上させていく強い意志と覚悟のもと、安全・安定運転の実績を積み重ねていく決意を述べた。

美浜3号機は、テロなどに備えた「特定重大事故等対処施設」が未整備のため、同施設の設置期限となる10月25日までに停止する。

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