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GEH社とBWXTカナダ社、BWRX-300の商業化促進で協力合意 

21 Oct 2021

BWRX-300発電所の完成予想図©GEH

米GE社の10月19日付け発表によると、傘下のGE日立・ニュクリアエナジー(GEH)社は同社製小型モジュール炉(SMR)「BWRX-300」の商業化をカナダで促進するため、BWXTカナダ社と設計・製造に向けたエンジニアリングおよび資機材の調達等での協力で合意した。

カナダでは、オンタリオ州の州営電力であるOPG社が2020年11月、同社保有のダーリントン原子力発電所で早ければ2028年にもいずれかのSMRを完成させると発表、それに向けた準備を開始している。同社はまた、SMRデベロッパーの候補として、GEH社および同じく米国籍のXエナジー社、カナダのテレストリアル・エナジー社の3社を選定していた。

OPG社がBWRX-300を建設すると最終決定した場合、BWXTカナダ社は同設計の機器・設備の製造に向け、詳細なエンジニアリングと設計の業務(サービス)を実施する。将来的には、カナダ国内でのBWRX-300建設に必要な主要原子炉機器も供給していく考えだ。

BWRX-300は電気出力30万kWの軽水炉型SMRで、2014年に米原子力規制委員会(NRC)から設計認証(DC)を取得した第3世代+(プラス)のGEH社製設計「ESBWR(高経済性・単純化BWR)」を最大限に活用している。同社の説明によると、「BWRX-300」では自然循環技術や受動的安全システムなどの画期的技術が組み込まれており、設計を大幅に簡素化したことで、単位出力当たりの資本コストはその他のSMRと比べて大幅に削減されている。 

同設計ではまた、グローバル・ニュークリア・フュエル社が開発した認証済みの高性能燃料集合体「GNF2」を採用。ほかにも実証された機器技術や専門的知見を多数取り入れていることから、GEH社は「最も低リスクでコスト面の競争力も高いBWRX-300は、SMR市場で最初に実現する設計になる」と強調している。

GEH社とBWXTカナダ社による今回の協力合意は、昨年6月に両社が結んだ協力覚書に基づくもので、GEH社は「オンタリオ州でBWRX-300の建設を進めるにあたり、カナダ国内でサプライチェーンを構築する重要な節目になった」と説明。「原子炉の主要機器を供給するBWXTカナダ社の能力は、オンタリオ州がそれらの高度な機器の製造の世界的拠点(ハブ)となることに貢献する」と述べた。BWXTカナダ社も、「GEH社との協力により、BWRX-300を建設する世界中のプロジェクトに参加する機会が得られる」としている。

(参照資料:GE社の発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの10月20日付け「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)

 

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