中国 石島湾2号機が着工
12 May 2025
中国の山東省栄成市で5月7日、中国華能集団(China Huaneng:CHNG)の石島湾(Shidao Bay)原子力発電所2号機(PWR=華龍一号、115.0万kWe)が着工した。
石島湾2号機は、華能山東石島湾サイトにⅠ期工事として建設が開始されたもの。CHNGは同サイトに華龍一号を最終的に4基・計約480万kWeを2期に分けて建設する予定で、Ⅰ期工事にあたる1、2号機は2029年に完成、運開予定。1号機は2024年7月に着工している。各機の年間発電電力量は100億kWhを超える。同サイトには、2023年12月に世界初の第4世代炉の小型モジュール炉(SMR)である華能山東石島湾(HTGR=HTR-PM、21.1万kWe)が運転を開始しており、2024年3月にはその原子炉熱を利用し、地域暖房プロジェクトが始動している。CHNGは、同サイトが第3世代炉と第4世代の先進原子力技術を同時に採用する一大拠点になると強調している。
華龍一号は、HPR1000と呼ばれる中国が独自開発した第3世代PWR。中国国内で2020年代に入ってから5基(防城港3、4号機、福清5、6号機、漳州1号機)が運転中。中国の主力輸出炉としても位置付けられており、中国核工業集団(CNNC)が輸出し、パキスタンのカラチ原子力発電所2、3号機で稼働している。