スウェーデン 新法に基づく初のSMR建設を申請
06 Apr 2026
スウェーデンの小型モジュール炉(SMR)プロジェクト開発企業シャーンフル・ネキスト(KNXT)社は3月23日、スウェーデンの新法「原子力施設の政府承認に関する法律」に基づく、同国初となる申請をJ. ブリッツ雇用大臣兼気候・環境担当代理大臣に提出した。
KNXT社は、スウェーデン南部のバルデマーシュビーク(Valdemarsvik)のマルメ(Målma)SMR パークに出力30万kWe級のSMR×4~6基を建設する計画だ。2029年から2030年までの着工を見込んでいる。政府は2035年までに少なくとも250万kWe、2045年までに1,000万kWeの新規原子力発電設備容量を建設するという目標を掲げており、マルメSMRパークの建設が完成すれば、2035年までの政府目標を達成するために必要な原子力発電設備容量の多くをまかなうことができると指摘している。
政府は3月5日、新規原子力発電所の建設を容易にするための沿岸部における原子力発電所の建設候補地の拡大、新規原子力施設に対するより適切な許認可審査、およびウラン採掘に係わる施設を原子力施設とみなさないようにする、原子力施設の定義に関する法改正を伴う3つの法案を議会に出すことを決定した。新規原子力施設向けの許認可審査にあたり、現行の制度に比べて予見可能性を高め、新規原子力発電所の導入加速を目的に、政府および関係自治体による早期の承認を可能にする新法を提案しており、今回のKNXT社の申請はこの新法に沿ったもの。この許認可審査に関する改正は2026年6月17日に発効予定であり、政府は2026年3月10日以降の申請は新制度適用として受付けている。
マルメSMRパーク・プロジェクトは、KNXT社が同国南部全域でSMR導入に向けて開発を進めているサイト群である「ReFirm South」プログラムの一環。すでに発電設備容量が逼迫している同国南部では、電力需要の増加が見込まれており、KNXT社は消費地に近接してSMRを設置することで電力網の負担を軽減し、化石燃料に依存しない電力供給の安定性を高めたい考えだ。KNXT社は、他のReFirmサイトについても、プロジェクトが同程度の進捗に達した時点で、今年後半に追加申請を行う予定である。
なおKNXT社は3月初め、スウェーデンの原子力関連技術サービス企業であるスタズビック(Studsvik)社による買収を発表。スタズビック社はこれにより、既存の原子力施設向けの技術サービスに加え、新規建設プロジェクトまで事業領域を拡大する。KNXT社のプロジェクト開発力とスタズビック社の技術基盤の統合により、スウェーデンにおける新規原子力プロジェクトの実現に向けた体制強化が図られる見通しであり、今回の申請とあわせ、同国の原子力導入政策が具体的な事業段階へ移行しつつあることを示す動きといえる。





