原子力産業新聞

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タイ SMR導入調査に米国が助成

18 Sep 2026

桜井久子

© EGAT

タイ電力公社(EGAT)は914日、首都バンコクで、米貿易開発庁(USTDA)と、小型モジュール炉(SMR)発電所プロジェクトの予備的な実現可能性調査に関する助成協定を締結した。これにより、EGATはタイにおけるSMR技術の導入計画推進に必要な候補地の予備評価やコスト、規制手続き、要件などを検討する。

EGATのN. ポアワニッチ総裁とUSTDAT. ハーディ副長官が調印した。調印式には、P. エーカナット・エネルギー相、J. ダンリー米エネルギー省副長官らが立会った。

タイは、2050年までに温室効果ガス排出ネットゼロ達成をめざすとともに、エネルギー安全保障の強化、長期的な電力の安定供給をめざしている。国内電力需要の増加を受け、SMR技術を同国の長期的な発電構成に組み込み、電力網の柔軟性と安全性を高め、持続的な経済成長と産業発展につなげたい考え。EGATのポアワニッチ総裁は、今回の合意がタイにとってSMR技術の実現可能性を評価する上で極めて重要な基盤となるとし、米国のイノベーション、専門知識と経験を活用し、両国間のより強固な協力関係を構築するものと評価した。

USTDAのハーディ副長官は、このパートナーシップについて、米国のイノベーションを推進し、原子力の平和利用や先進原子力技術で主導的役割を果たす米国の姿勢を示すものだと強調。同盟国やパートナーと協力して信頼性の高いエネルギー技術へのアクセスを拡大、インド太平洋地域全体のエネルギー安全保障強化という、米国の外交政策目標とも合致していると述べた。

なお、20257月には、タイと米国と原子力平和利用に関する協定(いわゆる123協定)が発効している。米国務省は同年5月発令の大統領令「国家安全保障強化のための先進炉技術の導入」に沿って、タイと強固な民間原子力パートナーシップを発展させていくと表明している。

タイの発電電力量(2025年)は天然ガスが主要燃料で、全体の約54%を占める。輸入量が約17%、石炭が約15%、再生可能エネルギーが約10%と続く。エネルギーの海外依存度は高い水準にあり、国際ガス価格の変動による電気料金の高騰を踏まえ、天然ガス依存からの脱却や再生可能エネルギーの拡大が課題となっている。タイ・エネルギー省エネルギー政策計画局(EPP)が策定中の新たな電力開発計画(PDP2026草案では、20262037年の新規発電設備容量として、計5,090kWe(天然ガス複合火力: 910kWeSMR: 30kWe、太陽光: 2,430kWe、風力: 270万、バッテリーエネルギー貯蔵システム: 1,450)を増強し、2050年のクリーン電源比率は少なくとも65%とすることを目標としている。

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