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インドでタラプール1号機が運転再開 カイガ5・6号機が着工

02 Mar 2026

桜井久子

タラプール発電所1号機 © NPCIL/ X

昨年1230日に臨界を達成した、インドのタラプール原子力発電所1号機(BWR16kWe)が216日、送電網に接続、定格出力を達成した。同機は運転期間延長に向けた大規模改修工事のため、20201月以降、運転を停止していた。

改修工事では、原子炉再循環配管の高耐食性材料への交換、3Dレーザースキャン、タービン発電システム改修、電気システム改良などを実施した。

同機は196910月に営業運転を開始したインド最古の原子力発電所であると同時に、世界で現在運転中の原子炉の中でも最長の運転実績を有する。同2号機も同型で、両機は同時に営業運転を開始しており、現在は改修工事中だ。なお両機は、インドの商用炉では唯一のBWRである。同サイトではほかに34号機(国産加圧重水炉=PHWR、各56kWe)が、20052006年から運転中。また、政府が掲げる「原子力エネルギーミッション」の下、バーバ原子力研究所(BARC)において開発中の実証用SMRBSMR-200PWR20kWe)、SMR-55PWR5.5kWe)の先行炉の建設が提案されている。

同発電所を所有・運転するインド原子力発電公社(NPCIL)は、タラプール1号機の運転再開をインドの原子力発電の歴史における画期的な出来事とし、クリーンエネルギー、技術的強靭性、そして国家の長期的なエネルギー安全保障上における重要な一歩であるとしている。


カイガ5・6号機が着工

3月1日には、カイガ原子力発電所56号機(PHWR、各70kWe)が着工した。NPCILは、同日の初コンクリート打設から約60か月で、5号機の初臨界達成を見込んでいる。

同建設プロジェクトでは初の取組みとして、掘削、原子炉建屋、タービン建屋、原子力計装などそれぞれの工事を少数の大規模EPC契約に集約する方式を採用、工期短縮と業者間のインターフェース問題の低減を図っている。

現在、同サイトでは1~4号機(PHWR、各22kWe)が20002010年代初めから運転中である。

70万kW級の国産PHWRのうち、カクラパー34号機、ラジャスタン7号機はすでに営業運転中。NPCILは、計16基からなる70kWPHWRをすべて、2031年までに運開予定だ。インド原子力省(DAE)は同年までに原子力発電設備容量を現在の888kWeから、PFBR(高速増殖原型炉、50kWe)を含めて、2,248kWeに増強する計画である。

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