原子力産業新聞

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IHI 中長期計画で原子力事業の強化を発表

12 May 2026

深澤伊弦

原子力発電設備生産を担う横浜工場©IHI

IHIは5月8日の決算説明会で、2026年度からの中長期経営計画を公表した。エネルギー分野では原子力事業を成長分野の一つに位置づけ、生産体制や人材の強化、次世代炉分野への投資を進める方針を示した。

同社はエネルギー分野における2040年に向けた成長シナリオとして、原子力事業に関し、国内原子力分野での基盤強化を打ち出した。その実現に向け、原子力発電所の再稼働に備えた生産体制および人員の強化、六ケ所再処理工場の竣工対応と運転・技術支援、再処理から廃棄物処理・最終処分までを含む事業体制の構築を目指す。

同社は原子力事業を、投資を加速することで売上高を伸ばす「成長事業」の一つに位置付け、国内のみならず海外市場も視野に入れた上で、生産力を強化する。同日に発表された同社の2025年度決算説明資料においても、今後2026年度から2028年度にかけて、原子力事業を含む成長・育成事業に優先的に資金を配分すると説明。原子力事業の具体的な投資テーマとして、圧力容器や鋼製モジュールの製造技術力・生産性向上や小型モジュール炉(SMR)などの次世代原子炉の開発を挙げた。

同社は今年3月、米国のX-energy社と高温ガス炉技術分野における協業の可能性を検討・推進することを目的とした非拘束の覚書(MOU)を締結。昨年は、ルーマニアのSMR計画向けにでの鋼製モジュールのモックアップ製作を受注するなど、同社は近年、SMR関連や高温ガス炉分野で海外案件への関与を進めている。

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