原子力産業新聞

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英ロールス・ロイス チェコと韓国のサプライヤーと戦略的提携へ

09 Jun 2026

桜井久子

© Rolls Royce SMR

英ロールス・ロイスSMR社は527日、小型モジュール炉(SMR)建設プロジェクト向けの原子炉設備(Nuclear Island)の主要機器のサプライヤーとして、チェコのシュコダ(Škoda)社と韓国の斗山エナビリティ(Doosan Enerbility)社と契約したと発表した。原子炉圧力容器などの長納期機器の供給体制を早期に構築し、欧州におけるSMR事業の展開を加速する考えだ。

ロールス・ロイスSMR社は、両社について、原子炉圧力容器をはじめとする原子炉設備の主要機器を世界各地の原子力発電所に供給してきた豊富な実績を有すると評価。重要機器の製造をスムーズに始められるよう、両社が設計から製造準備までを事前に進めることで、建設スケジュールの短縮につなげる方針である。同社はまた、これまでの原子力技術に加え、モジュール化や工場製造方式(ファクトリービルト)の活用により、原子力プロジェクトの進め方そのものを革新できると強調している。

同社はまず、英国・北ウェールズのウィルヴァ(Wylfa)とチェコのテメリン原子力発電所サイトの隣接地へのSMR配備を計画。これらの事業を支える大規模なサプライチェーンの構築に向け、鍛造品メーカーなど幅広いサプライヤーの確保を進め、現地調達率の最大化を目指す方針だ。さらに将来的なグローバル展開も視野に、サプライチェーンの長期的なビジネス機会の拡大につなげたい考えである。

同社のR. トッド・サプライチェーン担当ディレクターは、「原子力発電所建設において最重要となる長納期品目について、戦略的パートナーシップにより製造準備を前倒しできる。これにより、プロジェクトリスクを低減し、予定どおりの納入が可能になる」と述べ、今回の契約の意義を強調した。

ロールス・ロイス社は20256月、英国初のSMR導入を目指す英政府から優先権者に選定され、同社製SMRPWR, 47kWe)×3基の建設を北ウェールズのウィルヴァで計画している。また、英政府系機関Great British Energy – NuclearGBE-N)と今年4月、SMR導入に向けた技術設計契約を締結している。

さらに同月には、チェコ電力(ČEZ)とテメリン・サイトに隣接して建設するSMRプロジェクトの先行作業契約(Early Works Contract: EWC)を締結。サイト固有設計や許認可準備など、初期エンジニアリング作業を進めている。

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