原子力産業新聞

海外NEWS

韓KHNP チェコ原子力発電所事業におけるECの外国補助金規則審査が終了

19 Jun 2026

桜井久子

チェコのエネルゴプロジェクト・プラハと韓国電力技術の契約調印式 © Ministry of Industry and Trade of the Czech Republic

韓国水力・原子力(KHNP)は68日、チェコのドコバニ原子力発電所における増設事業に関連し、欧州委員会(EC)から65日にEUの外国補助金規則(Foreign Subsidies Regulation, FSR)に基づく詳細調査をしない旨の公式通知を受領したことを明らかにした

EUの外国補助金規制は、EU域外国の政府が企業に提供した財政的支援によって市場価格を下回る低価格入札を可能にするなど、EU域内市場の競争を歪めていないかどうかを審査するための制度。2024年7月、KHNPはドコバニとテメリン両原子力発電所における最大4基の増設プロジェクトの主契約者をめぐる入札で優先交渉権を獲得したが、競合先のフランス電力(EDF)は外国補助金規制の観点からECに異議申し立てを行い、ECは20252月から職権による予備審査を開始した。

KHNPは、政府からの補助金を受けておらず、チェコの原子力プロジェクトはEUの外国補助金規則が制定される前に入札が始まっているため規制の対象外であると主張。ECの要請に応じて関連資料の提出や必要事項の説明など、予備審査手続きに協力した。その結果、ECは予備審査を完了し、詳細調査を開始しないことを決定した旨、KHNPに通知したという

なお、KHNPは2025年6月、チェコのドコバニII原子力発電所(EDU II)と同発電所5-6号機としてAPR1000×2基を増設するためのエンジニアリング・調達・建設(EPC)契約を締結。6月18日、今年2月に設立され2度目となるチェコ・韓国閣僚級の共同運営委員会が開催された。同委員会では、サイトで広範な地盤工学調査が行われ、ドコバニ増設プロジェクトが予定どおり進められていることを確認。チェコの産業界の関与を含むさらなる措置や活動について議論され、チェコのエンジニアリング企業エネルゴプロジェクト・プラハ社とKHNPのパートナー企業である韓国電力技術(KEPCO E&C)社間で、発電設備の設計文書作成に向けた技術支援に関する契約が締結された。同5-6号機の着工は2029 年の予定。

cooperation