タイ SMR導入に向けてIAEAが知識・能力向上を支援
02 Nov 2026
国際原子力機関(IAEA)は10月26日、タイのバンコクで、ワークショップ「タイのSMR導入経路の強化:戦略とプロジェクト実施」を開催した。タイ電力公社(EGAT)との技術協力(TC)プロジェクトの一環で、タイでの小型モジュール炉(SMR)発電所の導入に向けて、同国のエネルギー関連機関におけるSMR技術への理解を深め、導入に必要な能力の向上を図ることが目的。
開会式でタイ・エネルギー省のソムポップ・パッタナリヤンクール次官補は、タイにとってSMR技術は長期的なエネルギー安全保障を強化し、経済成長を支援するとともに、低炭素社会への移行を推進するための国家戦略における主要な選択肢の一つであると指摘した。また、国内の関係機関が必要な知識の習得、体系的な能力向上に取組むことで、安全性、セキュリティ、環境保全、国民の信頼を維持しながら、あらゆる適切なエネルギー選択肢を評価し、十分な情報に基づいた意思決定ができるよう尽力する方針を示した。
EGATのシリワット・チェドシ発電所開発・再生可能エネルギー担当副総裁は、クリーンで持続可能なエネルギー源の供給と、長期的なエネルギー安全保障の確保の両面から、SMR技術は有望であると強調。SMRの導入には、知識の蓄積、専門人材の育成、組織能力の強化が不可欠であるとし、本ワークショップを通じて、国際的なベストプラクティスを学び、将来の意思決定に必要な能力向上が図られることに期待を示した。
タイではエネルギー省エネルギー政策計画局(EPPO)が、2026~2050年を対象とする長期の電力開発計画である「電力開発計画(PDP2026)」の草案を策定。2050年のネットゼロ目標に向け、再生可能エネルギーを拡大する一方、天候に左右されない電源を確保する方針を示している。草案では、2037年までにSMR初号機30万kWeを稼働させ、2050年までに総出力900万kWeに拡大させる可能性があるとしている。
なおEGATは、米貿易開発庁(USTDA)の支援を受け、SMR導入に向けた予備的実現可能性調査を進めることとしている。調査では候補地、炉型、事業費、規制要件などを評価する予定。





