原子力産業新聞

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原子力小委 増井理事長が人材・革新炉・最終処分の課題を提起

02 Apr 2026

中西康之助

日本原子力産業協会の増井秀企理事長

日本原子力産業協会の増井秀企理事長は331日、48回原子力小委員会に専門委員として出席し、①原子力人材育成の司令塔機能、②革新炉建て替えに関する手続きの明確化、③高レベル放射性廃棄物の処分の3点について意見を述べた

人材育成については、原子力人材育成ネットワークに司令塔機能を担わせる方向で検討が進んでいることを紹介し、自身もこれに賛同していると強調。「原子力の最大限活用に向けて、人材確保・育成は最大の課題の一つ」との認識を示した。現在は産官学に加え規制当局も参画するコアチームを組成し、制度設計の具体化に向けた議論を進めていると説明した。また、人材育成分野が政策の柱として位置付けられたことについて「極めて適切な見直し」と評価した。

次世代革新炉の建て替え手続きについては、原子力規制委員会と原子力エネルギー協議会(ATENA)との意見交換が進展している点を評価する一方、原子炉設置変更許可申請以前のプロセスに不明確な点が残っていると指摘。公開ヒアリングの要否や運用の整理に加え、福島第一原子力発電所事故以前に手続きが進んでいた案件の扱いについても明確化が必要との認識を示した。また、プロセス全体の透明性向上と、過去の検討成果を合理的に活用できる制度整備を求めた。

高レベル放射性廃棄物の最終処分については、国が3月に小笠原村に対し文献調査の実施を申し入れたことを「画期的」と評価。自治体の自発的応募に依存してきた従来の枠組みから一歩踏み出し、国が主体的に関与する姿勢を示した点に意義があるとした。そして今後、最終処分問題が「国民全体の課題」として全国的な議論が広がることに期待を示すとともに、原子力産業協会としても情報提供や出前講座を通じた理解促進に取り組む考えを示した。

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