原子力産業新聞

国内NEWS

自民党 高市首相に原子力に関する提言提出

16 Jun 2026

深澤伊弦

高市総理大臣に提言を手交する原子力規制に関する特別委員会メンバーⓒ自民党

自民党の原子力規制に関する特別委員会は6月8日、「原子力安全規制・原子力防災の充実・強化等に関する提言(中間報告)2026」を取りまとめ、高市首相に提出した

今回の提言は①規制の合理化と改善、②将来を見据えた環境整備、③原子力防災と有事への備え④信頼確保・基盤強化――の4本柱と12の提言で構成。

規制に関して、IAEAのIRRSでも指摘された、リスクや重要度に応じたグレーデッドアプローチを取り入れることや、リスク評価を踏まえた定期検査の間隔延長などが盛り込まれている。AI等新たな技術の活用の検討も進言した。

小型モジュール炉(SMR)、高温ガス炉、高速炉などの次世代革新炉に対する安全審査や規制制度の予見性向上については、世界の開発動向を見ながら、事業者が開発・設計を進める上で必要な安全規制の考え方を、適切な時期に示すことを求めた。

更に、原子力立地地域振興特措法の道路に対する補助率の問題について指摘。2018年の道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律(道路財特法)改正により、一般道路に比した優遇措置が実質的に失われたため、避難道路整備への補助率引き上げを求めた。

また、原子力専門人材育成の維持・強化を喫緊の課題とし、人材育成に関する政策が分野ごとに縦割りになっている現状を解消すべく、産官学全体での原子力人材育成を担う司令塔機能の整備や、長期的な人材確保策の策定を求めた。

提言の最後では、2012年に設立された原子力規制委員会(規制委)のこれまでの努力を評価しつつ、世界情勢の変化から原子力の重要性がより一層高まる中、規制委・原子力規制庁ともに、設立当初の「信頼回復を最優先する行政組織」から「効率的かつ実効的な行政機関」へと進化すべき時期であるとした。

cooperation