原子力白書を公表 「次世代に向けた核燃料サイクルの展望」を特集 原子力委員会
26 Jun 2026
原子力委員会は6月23日、令和7年度版の「原子力白書」を公表した。白書冒頭の「特集」では「次世代に向けた核燃料サイクルの展望」をテーマとし、核燃料サイクルの意義や技術、国内外の動向等が記された。
テーマの選定理由について原子力委員会は、エネルギー安全保障への関心の高まりを挙げ、核燃料サイクルの実現は①海外資源への依存度を低減、②高レベル放射性廃棄物の減容化と有害度低減の2つの効果があると強調。原子力委員会は「国民に正しく理解していただくことが重要」と説明した。
また、核燃料サイクルに対する国民理解について、「仕組みが複雑で分かりにくい側面がある」と説明。全体像や各工程の役割を理解するには一定の知識が必要であり、今回の白書ではできるだけ平易な表現で情報を整理することを心掛けたという。
原子力委員会は、核燃料サイクルの確立はエネルギー安全保障の強化や将来世代の負担軽減につながる重要な取組みであると強調。その上で、安全確保と平和利用を大前提に、国際原子力機関(IAEA)の保障措置や透明性の高い情報発信を通じて国際社会への説明責任を果たしながら、国際協力の下で取組みを着実に進める必要があるとした。
また、核燃料サイクルの将来像を見据えた長期的な戦略のもとで研究開発を推進するとともに、人材育成や技術継承を通じてサプライチェーンを含む技術基盤を維持・発展させることの重要性も指摘した。
なお、白書の本文は9章立てとなっており、令和7年度の原子力利用を巡る幅広い分野の最新動向を取り上げている。また、15本のコラムを収録し、AI活用、放射線の宇宙利用、STEAM教育など、多様なテーマを紹介。本紙も多く引用されている。





