中国 新たに大型炉10基を建設へ
02 May 2025
中国国務院の常務会議は4月27日、5サイトで計10基の新設を承認した。なおその際、「原子力発電を発展させるには安全に万全を期さなければならない。事業主と建設参加企業が主体的に責任を果たし、世界最高の安全基準に基づいて原子力発電ユニットを建設・運営するとともに、安全監督管理能力の構築を継続的に強化、原子力発電の安全保障ネットワークを確実に整備しなければならない」と強調されている。
今回承認された新設10基は、以下の通り。
■中国核工業集団(CNNC)
浙江省 三門原子力発電所5、6号機(「華龍一号」[1]
HPR1000と呼ばれる中国が独自開発した第3世代PWR。
×2基、各121.5万kWe)
■中国広核集団(CGN)
広西チワン族自治区 防城港原子力発電所5、6号機(「華龍一号」×2基、各120.8万kWe)
広東省 腰古(台山)原子力発電所3、4号機(「華龍一号」×2基、各120万kWe)
■国家電力投資集団(SPIC)
山東省 海陽原子力発電所5、6号機(CAP1000[2]
米国のAP1000設計をベースとする中国版AP1000の標準設計。
×2基)
■中国華能集団(CHNG)
福建省 霞浦原子力発電所1、2号機(「華龍一号」×2基)
現在、中国で運転中、建設中、計画中の原子力発電設備容量は、合計で1.2億kWeを超えており、世界最大だ。国家能源局の発表によると、2024年の原子力発電電力量は4,509億kWhで、前年比3.7%増。総発電電力量に占める原子力シェアは4.5%だった。