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ポーランドSGE 英国でBWRX-300を14基導入へ

10 Jul 2026

桜井久子

© SGE

ポーランドの小型モジュール炉(SMR)開発・投資会社であるシントス・グリーン・エナジー(SGE)社は71日、英国内の3か所に米GEベルノバ日立ニュークリアエナジー社(GVH)製のSMRBWRX-300」(BWR, 30kWe)を14基導入する計画を発表した。パートナーにはGVH社のほか、韓国の建設大手であるサムスンC&T社(サムスン物産)、英建設会社Laing O’Rourke、加建設会社Aecon Group、Google Cloudなどが参画する。

SGE社は、英政府が今年2月に発表した、国内で民間主導の革新炉技術の開発・商業化を支援する枠組み「先進原子力フレームワークAdvanced Nuclear Framework」の下で、合計出力420kWeのフリート展開計画に対する支援を申請した。同社によると、導入により英国の電力需要の11%を供給し、少なくとも60年間にわたり、推定約800万世帯分の電力需要を賄う。今回の申請に合わせ、SGE社は英国を拠点とする専任のプロジェクト実施主体「SGE SMR UK」社を設立した。

SGE社は、3サイトに計14基を配備する計画で、最初のサイトに6基のBWRX-300を設置し、その後、さらに2サイトへの展開を予定している。

BWRX-300をめぐっては、加オンタリオ州でオンタリオ・パワー・ジェネレーション(OPG)社がダーリントン新・原子力プロジェクト(DNNP)サイトで建設中。202512月、英国で初めて建設される炉型を対象とした設計認証審査である包括的設計審査(GDA)のステップ2(実質的な技術評価段階)を完了した。

SGE社は、英国を高度な技能を持つ人材や強固な産業基盤を有し、次世代原子力の導入を主導する、欧州有数の有望市場と位置づけている。2050年までに最大2,400kWの原子力発電設備容量の導入をめざす英国で、フリート展開により建設・工程リスクを低減し、市場参入を図る考えだ。

また、202611月には、英政府が有望な民間主導の先進原子力プロジェクトを登録する「先進原子力パイプライン(Advanced Nuclear Pipeline」に組込まれ、2027年上半期までにサイト選定および政府支援スキームに関する交渉の完了を見込む。その後、約1年以内に大規模な投資やサイト整備、許認可取得作業を開始し、2034年に初号機の営業運転開始を予定している。なお、本プロジェクトは、民間資金を活用し、差金決済取引(CfD)が導入される見込みで、運転開始前に消費者に費用負担は発生しないとしている。

SGE社は2019年に設立された中東欧地域のSMR事業開発会社で、BWRX-300の標準設計にも共同出資している。欧州の6か国以上でパートナーシップやプロジェクトを展開中で、旗艦プロジェクトはポーランド・エネルギー大手のPKNオーレン社との合弁企業オーレン・シントス・グリーン・エナジー(OSGE)社の主導により、ポーランドで実施されている。同国中央部ブウォツワベク(Włocławek)、南部のスタビ・モノフスキエ(Stawy Monowskie)、南東部のスタウォワ・ヴォラ(Stalowa Wola)の3地点で開発が進められており、このうち、ブウォツワベクで最大6基を建設し、2032年に初号機の運転開始を想定している。6月末、OSGE社はエネルギー大臣に対し、これら3地点での計14基のBWRX-300の建設に向けて、CfDによる国家補助を申請した。OSGE社は、最終的に国内に26基を建設する計画である。

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