米ホルテック 米国内でさらにSMRプロジェクトを計画
17 Aug 2026
米ホルテック・インターナショナル社は、ニュージャージー州で廃止措置中のオイスタークリーク原子力発電所(BWR, 64.1万kWe)サイトと、電力会社エンタジー社の供給エリアである米南部で新たなSMR展開に向けた検討を進めている。
同社の7月30日付発表によると、米原子力規制委員会(NRC)はこのほど、オイスタークリーク発電所のライセンス終了計画(License Termination Plan, LTP)を承認。LTPは、廃止措置の最終段階とサイトの修復に向けた計画で、残る解体・除染作業や放射線調査の実施などを定めるもの。同発電所は、1969年~2018年まで運転された。2029年4月まで運転認可を取得していたが、経済性の悪化から、当時の所有者・運転者であったエクセロン社が2018年9月に早期閉鎖した。2019年7月にはエクセロン社からホルテック社へ売却され、廃止措置・解体作業が進行中。作業はすでに半分以上が完了しており、2029年までにサイトの部分的解放、2035年末までにNRCのライセンス終了を予定している。
ホルテック社は同サイトに、同社が開発する「SMR-300」(PWR, 30万kW級)を4基建設し、2036年までに全基の営業運転を開始したい考え。ニュージャージー州では事実上の原子力発電所建設モラトリアムの撤廃や新規原子力発電の調達制度の設立など、原子力の新規導入に向けた環境整備が進められている。同社は、SMR建設時に約4,000名、運転開始後には400名以上の常勤職の雇用に加え、税収の増加やインフラ投資、AIデータセンターとの統合の可能性など、州政府の支援や経済効果への期待を示している。
さらにホルテック社は8月4日、エンタジー社ならびに韓国の建設大手、現代E&C(現代建設)社と、エンタジー社の供給区域で大口電力需要家向けにSMR-300×2基の建設を検討する覚書を締結した。対象地域はアーカンソー州、ミシシッピ州、ルイジアナ州、テキサス州。この取組みは、南部湾岸全域で拡大する工業施設、先進製造施設、AIデータセンターなどによるベースロード電力需要が拡大していることを受けたもの。三者は今後、候補地や電力需要、商業スキームを共同で評価する。ホルテック社がSMR-300の技術・原子炉供給とプロジェクト開発、現代E&C社が、タービン発電機などのBOP機器のEPC(設計・調達・建設)を担う想定である。
ホルテック社は、ミシガン州で運転再開に向けて作業を進めるパリセード発電所(PWR, 85.7万kW)の隣接サイトに、初号機となるSMR-300×2基から構成されるパイオニア発電所の建設を計画しており、NRCに建設許可の第一部を2025年12月末に申請済み。また、英国ノッティンガムシャー州のコッタム石炭火力発電所跡地にも、英EDFエナジー社と共同でSMR-300×4基を建設し、併設するデータセンター向けに電力を供給する計画を進めており、今年6月に英政府に提案している。





