米ジョージア・パワー Googleと原子力発電所の出力増強で提携
01 Oct 2026
米大手電力会社サザン・カンパニー社傘下のジョージア・パワー社は9月21日、同社が所有する原子力発電所の出力増強をIT大手Google社が支援する契約を締結したことを明らかにした。アルビン・W・ボーグル発電所およびエドウィン・I・ハッチ発電所の設備を改修・更新し、計9.6万kWeの出力増強を図る。なお、詳細な契約内容は未公表。
同契約はジョージア州公益事業委員会(PSC)の承認が必要となる。ジョージア・パワー社は9月21日、PSCに対し、ハッチ原子力発電所1-2号機(BWR, 90万kW級)の出力増強(Extended Power Uprate, EPU)ならびに同社が新たに設定した原子力出力増強(NU-1)料金体系の導入について承認を求める申請書類を提出した。
EPUは、タービン、ポンプ、モーター、冷却設備などを改修し、原子炉や燃料設計を変更せずに発電量を増やす手法。ボーグル1-2号機(PWR, 各120万kW級)のEPUについては、PSCが2025年の統合資源計画(IRP)ですでに承認している。一方、Google社はNU-1料金体系に基づく料金を支払い、今回の出力増強分に相当するゼロエミッションクレジットを受け取り、その数値を自社の気候目標に反映する。Google社は2030年までに、世界各地のデータセンターやオフィスを24時間体制でカーボンフリーエネルギーで稼働させることを目指している。
ジョージア・パワー社は、大口電力需要者であるGoogle社がNU-1料金体系に基づき出力増強分の追加コストを負担することで、一般顧客の電力料金価格への費用転嫁を抑え、運転期間全体を通じて顧客全体に約9億ドルの便益をもたらすと試算している。一方のGoogle社にとっても、追加増強される原子力発電のゼロエミッションの価値を確保しつつ、安定したカーボンフリー電力の調達を進め、自社の24時間365日カーボンフリー電力という目標の達成につなげることが可能になる。
今回の取組みは、AIやデータセンター需要の急拡大により、電力インフラ増強に伴う電力料金価格の上昇が懸念される中、既存設備の出力増強を通じて新たな電力需要に対応するとともに、その追加コストを大口需要家が負担する仕組みとして注目される。現在、ジョージア州では原子力が総発電電力量の25%以上を占めている。





