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チェコ政府、ドコバニ増設計画の入札の事前資格審査に向け4社を選定

30 Mar 2021

各51万kWのロシア型PWR×4基が稼働するドコバニ発電所©CEZ社

チェコの産業貿易省は3月25日、ドコバニ原子力発電所II期工事(5、6号機)の建設サプライヤーの入札実施に向けて、事前の資格審査に参加させる候補企業を4社に絞ったと発表した。

これまでに関心を表明した5社のうち、ロシア国営の原子力総合企業ロスアトム社、韓国水力・原子力会社(KHNP)、フランス電力(EDF)、および米国のウエスチングハウス(WH)社を選定したもので、中国の広核集団有限公司(CGN)を候補から除外。これについては、チェコ駐在の中国大使館が抗議文を発表したと伝えられる。

実際の入札手続きを行う前に、国営電力CEZ社の100%子会社でプロジェクト企業の「ドコバニII原子力発電会社(EDU II)」が候補企業それぞれの詳細な安全・セキュリティ評価を行う方針で、11月末までにこれら4社に必要な企業情報の提出を求める。その後これを受け継ぎ、CEZ社が4社の包括情報を取りまとめて政府に提出。今年の秋の総選挙で成立する新政権が、それらに基づいて入札への招請企業を決定する。

チェコ政府は2020年7月、出力120万kWのドコバニ5号機の建設サプライヤーを2024年末までに選定するため、CEZ社と合意文書を締結した。このなかで、2036年の5号機の運転開始を目指してCEZ社には必要事項すべてを実行に移すよう指示しており、政治面、法制面のリスクは政府が保証すると確約した。

産業貿易省によると、今回絞り込まれた4社は今後、II期工事建設プロジェクトのサプライヤー候補として、企業構造やその所有権、財務指標等に関する情報をドコバニⅡ原子力発電会社に提出。主契約者や協力企業となる企業の情報に加えて、企業連合や合弁事業体で協力する可能性がある企業名なども必要に応じて明らかにする。また、サイバーセキュリティに関する要件との適合性、サプライチェーン全体の品質管理、技術移転関係の情報も提出文書に含まれる。

K.ハブリーチェク副首相兼産業貿易大臣は今回、「このような評価を通じて、どんな形であれ安全・セキュリティ要件の履行が疑われる企業を除外する方針だが、入札に大きな遅れが生じる心配はない」と説明。5号機の着工、運転開始を含む今後の建設スケジュールに変更がないことを以下のように説明した。

2021年4月~2021年12月:候補企業の安全・セキュリティ評価を実施

2021年12月:チェコ政府は入札に招請する企業のリストを承認。

2022年~2023年:入札およびサプライヤーとの交渉を実施。

2023年:最適なサプライヤーを選定し、承認。

2023年~2024年:交渉および最終決定を経て最適なサプライヤーと契約を締結。

2029年:5号機を着工。

2036年:5号機を起動。

(参照資料:チェコ政府の発表資料(チェコ語)、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの3月26日付け「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)

 

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