米国とサウジアラビアが原子力協定を締結
27 Jul 2026
米エネルギー省(DOE)は7月22日、米国とサウジアラビアが民生用原子力協力に関する協定(通称123協定)、およびこれに伴う二国間保障措置協定を締結した。DOEのC. ライト長官とサウジアラビアのアブドルアジーズ・ビン・サルマン・エネルギー・産業・鉱物資源相が署名した。DOEは同協定を、数十年にわたる数十億ドル規模の協力の枠組みであり、サウジアラビアの原子力発電導入を米国製の技術と産業が支援する道を開くものと位置づける。
DOEによると、本協定は2025年5月の大統領令「国家安全保障強化のための先進炉技術の導入」のうち、特に1954年原子力法第123条(改正)に基づく米国の民間原子力協力の国際パートナー拡大を支援する第8条(米国の原子力輸出促進)を基盤としている。米政府は、サウジアラビアの経済多角化や電力需要の拡大に対応するため、原子力安全、核セキュリティ、核不拡散の基準を堅持しながら、米企業が原子炉建設や関連インフラ整備に参画すると同時に、国内の原子力産業の育成や雇用拡大を図る方針。また、中東地域における米国の戦略的関与を強化し、中国やロシアに対する競争力を高めたい考えだ。サウジアラビア側も、原子力の平和利用におけるノウハウ、技術の交換を促進し、原子力安全、核セキュリティ、不拡散に関する国際基準を順守しながら、両国の相互利益に資する協力と投資の機会の拡大に期待を寄せている。本協定は今後、米議会での審議を経て正式に発効する見通し。
現時点で協定本文は公開されていないが、D. トランプ米大統領は自身のソーシャルメディアで、協定ではサウジアラビアによるウラン濃縮を認めていないとしている。また、協定の承認の条件として、サウジアラビアが、「アブラハム合意」[1] … Continue readingに加盟することが必須であると述べている。
脚注
| ↑1 | 2020年にイスラエルと複数のアラブ諸国が結んだ国交正常化協定の総称。2020年8月にアラブ首長国連邦(UAE)とイスラエルの間で締結された外交合意により、両国は平和条約を結び、国交を正常化。その後、バーレーン、スーダン、モロッコも同様にイスラエルとの関係正常化に踏み切り、合意の枠組みは複数国に拡大した。第一次トランプ政権の仲介によって実現した。 |
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