原子力産業新聞

加速キッチン

加速キッチンとは

加速キッチンは、放射線や素粒子といった目に見えない現象を、自らの手で扱い、理解することを目的とした体験型の教育プログラムである。参加者は検出器の分解・再構築から測定、考察に至るまでの一連のプロセスを自ら設計し、試行錯誤を重ねながら科学の本質に迫っていく。知識を受け取るのではなく、「どう測るか」を考えることに重きを置く点が大きな特徴であり、中高生の探究活動や人材育成の場として注目を集めている。

科学はなぜ「ヒリヒリする」のか

加速キッチンが示す思考の出発点

早稲田大学で実施された「加速キッチン」のワークショップを通じて、体験型科学教育の現場を詳報する。参加した中高生たちは、放射線検出器の分解・再構築から測定条件の設計、データの解釈までを自ら行い、「正解のない実験」に向き合った。結果が揃わず、失敗も避けられない状況の中で、参加者は科学における思考のプロセスを体感していく。また、活動に継続的に関わる高校生・松下千穂里さんの成長を通じて、このプログラムが人材育成に与える影響を描くとともに、最先端の研究にも通じる「ヒリヒリする科学」の本質に迫る。

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