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カザフスタン 原子力産業の現地化推進へ 2030年までの総合計画策定

02 Jun 2026

桜井久子

© gov.kz

カザフスタン政府は522日、原子力発電所建設プロジェクトの実施に向けた国内産業基盤の構築を目的とした「20262030年原子力産業向け現地化(ローカライゼーション)総合計画」を発表した。同計画は5月14日付で承認されており、カザフスタン原子力庁(KAEA)が、有限責任会社カザフスタン原子力発電所(KNPP)、関係省庁および全国企業家会議所と共同で策定した。

カザフスタンでは必要な資材や設備を生産する国内企業の数が限られ、生産工程の一部が国際的な安全・品質基準を満たしていないこと、有資格者の不足、原子力産業における経験不足、品質管理システムの整備が不十分など、現地化の進展を阻害する要因がある。総合計画は、国際的な安全基準および品質基準を考慮し、国内企業が原子力関連プロジェクトに参加できるよう段階的に準備を進めることを目的としている。特に、必要な法規制基盤の整備に加え、原子力産業のニーズと供給能力の分析、既存設備の近代化と新規生産拠点の開発、デジタルシステムの導入を強化していく方針である。

具体的には、原子力発電所建設プロジェクトの品質、安全性、および透明性を確保するため、製品・工事・サービス供給業者の登録制度(サプライヤー登録簿)の導入を予定し、登録がプロジェクト参加の必須条件となる。これにより、資格と信頼性を備えた企業の事前選定、中小企業を含む国内メーカーの支援、手続きの公開性および参加企業の継続的モニタリングによる汚職リスクの低減が可能になると期待されている。

カザフスタンで今年4月に制定された原子力産業の国家戦略によると、2050年までに少なくとも3サイトで原子力発電所の稼働を想定。小型モジュール炉(SMR)の導入に加え、第4サイトの検討も行うとしている。こうした原子力開発の拡大を見据え、政府は現在20~22%とされる現地調達率を、初号機建設完了までに30%へ引き上げたい考えである。総合計画の実施により、原子力産業向けの持続可能な生産エコシステムの構築、産業分野への投資誘致、新たな製品分野の開拓、国内の大規模インフラ事業への国内企業の参画拡大の実現を見込んでいる。

同国初の原子力発電所となるバルハシ発電所は、ロシア国営原子力企業ロスアトムの協力により、アルマティ州のジャンブール地区、バルハシ湖近くのウルケン村にVVER-1200PWR120kWe×2基の建設が予定されている。2025年8月から、建設予定地でエンジニアリング調査が実施されている。

KAEAのA. サトカリエフ長官は515日、モスクワでロスアトムのA. リハチョフ総裁とバルハシ発電所の建設プロジェクトを含む、原子力産業の発展に関する幅広い協力事項について協議した。原子力分野の人材育成、科学技術協力の発展、生産の現地化(ローカライゼーション)、ならびに原子力関連プロジェクトへのカザフスタン企業の参画についても重点的に討議。リハチョフ総裁によると、進行中の地質・工学的、自然・気候条件の調査については90%以上が完了しており、その結果に基づき、あらゆる安全要件を考慮したうえで、原子力発電所の正確な設置場所を決定することとしている。

これに続く528日には、V. プーチン露大統領によるカザフスタン訪問を機に、両国大統領の立会いの下、バルハシ発電所の建設に関する政府間協定が締結された。この文書では発電所運転に係わる保守点検や燃料供給などの協力分野について定めている。

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