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2024年04月22日
- 原子力発電所の〝耐震安全性〟報道に 第三者的なファクトチェックを!
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二〇二四年四月二十二日
「原子力発電所の耐震性は民間住宅よりも劣る」。こんなまことしやかな言論がいまも聞こえてくる。このことを記事にする記者も後を絶たない。能登半島地震をきっかけに、ようやく電気事業連合会が「Enelog」(vol.63)で解説したが、やはり誤解に満ちたニュースに対しては、第三者的なファクトチェックの重要性を改めて痛感する。
樋口氏はいまもメディアで人気
今年一月、「小島さん、原子力発電所の耐震性は民間住宅よりも劣ることを知っていますか」。旧知の食品科学者が驚いた様子でこんなことを尋ねてきた。ニュースで見たという。
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2024年03月25日
- 福島の山菜は本当に危ないのか? 基準値の意味を正しく伝えたい
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二〇二四年三月二十五日
福島県内で採れる山菜を食べたら、本当に危ないのだろうか。毎日新聞が三月十二日付け朝刊で「『山菜の女王』復活へ試行錯誤 福島・飯舘村セシウム減らせ」と題した記事を載せた。基準値の意味を正確に伝えていないため、あたかも山菜を食べたら健康に影響があるかのような印象を与える、ミスリーディングな内容だ。では、記事のどこがおかしいのだろうか。
コシアブラは依然として一〇八五ベクレル
記事を見てまず引っかかったのは、小見出しの「依然基準値の10倍」(写真1)だった。記事の骨子はこうだ。飯舘村が測定した山菜(ワラビ、ウド、
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2024年03月05日
- デジタル社会の進化に必要な「莫大な電力」をどう賄うか 大いなる議論を!
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二〇二四年三月五日
「デジタル化 電力爆食い」。こんな大見出しの一面トップ記事が二月二十二日付け毎日新聞に載った。確かに今後、デジタル化社会がさらに進化すると、想像を絶する莫大な電力が要る。いったいどうやって莫大な電力を賄うのか。これこそが原子力の議論を深める絶好の機会ではないだろうか。
荒涼とした野原がIT企業の集積ビル群へ
毎日新聞(写真1)は記事の冒頭で千葉県北部にある印西市の千葉ニュータウン中央駅(北総線)周辺で進む異様な建築ラッシュを紹介している。窓のない大きな箱型ビル(写真2)が次々に建ち、ここだけはまるで別世界だ。住友商
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2024年02月13日
- 能登半島地震と志賀原発報道 ファクトチェックはいかにあるべきか
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二〇二四年二月十三日
大手電力会社で構成される電気事業連合会のサイトを時々見ているが、一月二十四日のプレスリリース・お知らせに目が止まった。 その中身は、同日付け日本経済新聞5面(朝刊)に載った「電力供給、進まぬ分散 大手寡占で災害時にリスク」との記事に対する見解だった。その見解は、以下のような内容だ。
「本記事では、大手事業者があたかも一般送配電事業を寡占化し、送配電事業への新規参入を阻害しているかのような印象を与える見出しとなっているほか、能登半島地震により発生した停電長期化の原因が電力の供給網のもろさにあるかのような印象を与える
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2024年01月26日
- 遺伝子組み換え作物が「脱炭素の優等生」なのをご存じだろうか?
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二〇二四年一月二十六日
「脱炭素にとって、原子力は必要だと思うが、遺伝子組み換え(GM)作物は危険なイメージがあり、どうも好きになれない」。そんな声を聞いたことが現にある。遺伝子組み換え作物と言えば、いまも否定的なイメージが強いようだが、実は脱炭素の優等生であり、SDGs(持続可能な開発目標)にも貢献している。この話、実は原子力と決して無縁ではない。
土壌中には莫大な炭素が
多くの人は大気中の二酸化炭素の発生源は化石燃料だと思っているだろうが、実は地球を覆う土壌も大いなる発生源である。いやむしろ逆である。深さ一メートルの土壌には大気中
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2023年12月06日
- 汚染土の行方にも影響する「あきたこまちR」問題 いまは関ヶ原の戦いなり!
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二〇二三年十二月六日
今回も放射線育種米の「あきたこまちR」への反対運動にこだわる。この問題は福島第一原発事故後の除染で発生した汚染土の処理の行方にもからむ。「あきたこまちR」は科学的には全く問題がないのに、反対運動が起きている。ここでもし、このコメの普及が阻止されるような事態が起きれば、科学と政治の大敗北と言ってよいだろう。
記者経験から見て理解不能な反対
単純なクイズを出そう。あなたは「発がん性物質のカドミウムがほとんど含まれていないコメ」と「カドミウムが多く含まれるコメ」のどちらを
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2023年11月16日
- 放射線を活用したコシヒカリの画期的な育種に反対運動 いまこそ放射線教育を!
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二〇二三年十一月十六日
みなさんは「コシヒカリ環1号」という名の品種をご存じだろうか。人体に有害なカドミウムをほとんど吸収しない画期的なコメである。しかし、放射線を当てて育種したコメのためか、一部の生協や市民団体から反対運動が起きている。まさか、放射線を活用した育種にまで反対運動が起きるとは、予想もしていなかった。原子力関係者はこうした動きに無関心であってはいけない。
イオンビームで画期的なコシヒカリが誕生
植物に放射線を照射して遺伝子に突然変異を作り出し、その中から有用な品種を選抜して育てていく品種改良は一九五〇年代から行われてきた。放射線(ガンマ線)を当てて生まれた、ナシ黒斑病
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2023年10月24日
- 高レベル放射性廃棄物の処分場をめぐる「コロンブス連載」は解決ヒントの宝庫!
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批判することはたやすい。それに比べ、困難な状況を打開する建設的な提言は、はるかに知的な営みを必要とする。
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2023年09月27日
- 「社説ワースト3」その後 共通項は「福島への温かい眼差し」の欠如
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地方紙の社説の多くを読んでいて常に感じるのは、すべての責任は政府や東京電力にあり、自分たち(メディア)は関係ないといった傍観者的な立ち位置だ。
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2023年09月13日
- もはや「ポリコレ」扱いの処理水、そのリスクの相場観を知っておこう!
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泉氏の発言とそれを批判しなかった主要新聞のおかげで今後、言論と政治の世界では「処理水」は確たる言葉として流布していくだろう。
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2023年09月01日
- 中国の理不尽な全面禁輸措置で「風評被害」の風向きが変わり始めた
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もはや国内の風評被害云々よりも、威圧的な中国に負けてなるものかとの気持ちが強くなっている。
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2023年05月19日
- 「福島」をためらう消費者は過去最小だが、報道の援護なし!
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「福島産が危ない」といったニュースは瞬時に流れるが、安全だというニュースはなかなか国民に届かない。