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原産協会、原子力発電の理解促進に向けボードゲームを作成
原産協会はこのほど、プレイしながら原子力発電に係る知識を深めポジティブなイメージを持ってもらえるよう、原子力発電所に必要なものを題材としたボードゲーム(2~6人用)を作成した。「原子力発電 THE ボードゲーム」と題するこのゲームの手順は、原子力発電所に必要な10種類の「対策」のいずれかが記載・説明されたカードを切り混ぜ、各プレーヤーに分配(残りは山札としてストック)。トランプゲームに似た要領で、各プレーヤーは順にルールに従って、各々の原子力発電所を模したゲームシートに、カードを置きながら完成形に近づけていく。以下の10種類の「対策」、地震に対する対策原子炉を止める原子炉を冷やす放射性物質を閉じ込める非常用電源の設置津波に対する対策発電設備の設置多様な電源と注水設備の準備操作・訓練の充実意図的な航空機衝突などに対応――をゲームシート上に揃え、「プラント起動!」のカードを最初にゲットした者が「勝者」になる。一番最初にすべての「対策」カードをゲームシート上に置き終えたプレイヤーが、「プラント起動!」カード(頂点)をゲットしできるのだ各プレーヤーが持つカードには、原子力発電所に必要な「対策」の他、ゲームを進める上で自分に有利となる「効果」も書かれており、ゲームに勝つには、これらの「効果」を上手く活用する戦略が必要となる。例えば、他のプレーヤーに対し、「提携」のカードを行使すると相手の手札1枚を選び抜いて自身の持ち札に加えることができ、「働き方改革」のカードでは対戦相手を「1回休み」にすることができるといった具合だ。ゲームを行う上で、原子力に関する予備知識は特段必要ないため、幅広い年代(中学生~大人)が一緒に遊ぶことができる。また、説明書ではカードに書かれた「対策」について詳しく解説している。コンピューターゲームが席巻する中、ボードゲームはコミュニケーションツールの一つとして見直されつつあり、百貨店の特設売場・専門店でも根強い人気を集め、家族や友人との娯楽・コミュニケーションアイテムとして活用される以外に、近年では企業研修にも供されているほどだ。今回、ゲームの制作に当たった原産協会地域交流部では、「学校教育でも使用しやすいものであり、関係各所にボードゲームを頒布することで場所や人を問わず遊んでもらうことができる」と、期待を寄せている。「原子力発電 THE ボードゲーム」(非売品)の問合せは、原産協会地域交流部(電話03-6256-9320、9377)まで。
- 29 Mar 2021
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原子力人材育成の高度化に向け高専が連携、簡単な放射線教材製作から難病解明まで
原子力人材育成の高度化に向けた高専連携の取組について話し合うフォーラムがこのほどオンラインで開催された。PINフォトダイオードを利用した放射線検出器(福井高専発表資料より引用)「基盤的な知識を身につけた高専卒業生は産業界から高く評価されている」との観点から、全国の国立高専を設置・運営する高等専門学校機構では、原子力産業を支える人材育成を担う立場として、大学や産業界とも連携した原子力教育・研究のネットワーク化を図る事業(文部科学省の「国際原子力人材育成イニシアティブ事業」として採択)を2020年度より開始。今回のフォーラムでは、同事業を取りまとめている富山高専教授の高田英治氏が、これまでの取組状況を報告し、原子力の基礎を学ぶ“eラーニング”など、遠隔教育ツールの整備について紹介したほか、各高専が大学や産業界とも連携し実施しているバーチャル研究室や電力会社でのオンライン実習の成果が披露された。その中で、富山高専・福井高専は、市販の電子部品(PINフォトダイオード)を利用した放射線検出器製作を「学生実験にも使用可能」などと、簡単な回路図とともに紹介し、機械・電気分野と原子力工学の知識を兼ね備えた人材の育成を図る教材となることを示唆。川崎病罹患数は近年急増している(岐阜高専発表資料より引用)また、全国9高専が参画する核融合・プラズマ分野のバーチャル研究室を率いる岐阜高専講師の柴田欣秀氏は、「核融合分野で培ったデータ解析技術を医療分野に活用できないか」と、医工連携による研究活動の取組として、機械学習を用いた川崎病発症に関する調査について披露。乳幼児特有の重篤疾患として知られる川崎病は未だ原因が解明されておらず、発見した川崎富作博士も昨夏に亡くなったところだ。柴田氏は、川崎病罹患率(0~4歳)が2000年以降急増しているデータや、細菌説・ウイルス説など、発症原因の推察をあげた上で、自治医科大学他と共同で昨今の感染症拡大に鑑みた三密回避と川崎病発症との関係を調査しているとした。この他、バーチャル研究室の取組として、福島高専・久留米高専によるエネルギープラント用構造材料の経年劣化の考え方・評価方法の習得を目的とした「鉄鋼材料の高温酸化挙動」の材料実習計画などが紹介された。
- 17 Mar 2021
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原子力文化財団、地層処分特設サイト「知爽の人」に市民対話に取り組む声など順次公開
日本原子力文化財団は、高レベル放射性廃棄物の地層処分事業への関心を全国に広めるべく様々な活動を行う人たちの声を紹介した特設サイト「知爽(ちそう)の人」を設け、順次動画コンテンツを公開している。その中で、2月10、11日に開催された「クリアランス制度」に関するシンポジウム(文部科学省主催)にも市民の立場から登壇した鈴木早苗氏(=写真上、福井県鯖江市在住、原発のごみ処分を考える会)は、「対立ではなく対話でお話ししていきたい。何かを生産すれば必ず『ごみ』は出る」と、2017年より有志で継続している地域対話活動の取組姿勢を示し、使用済燃料の問題について考える必要性を強調。さらに同氏は、北海道寿都町・神恵内村で処分地選定に向けた文献調査が開始したことに関し、「そこに決まればよい。うちに来なければよい」というのではなく、電気の恩恵を享受した日本全体が放射性廃棄物の問題に向き合うべきとした上で、次世代層に対し「頭の柔らかい若年層の方々なら純粋にこの問題を考えていってくれるだろう」と期待を述べている。また、高レベル放射性廃棄物に関する資源エネルギー庁主催の学生フォーラムなどに参画してきた平澤拓海氏(東北大学工学部)は、「地層処分を次世代に知ってもらうために学校教育ははずせないポイント」とした上で、現地の声や施設を見聞きし「自分の意見を持てる環境」を作っていくことを主張。幌延深地層研究センターの見学をきっかけに高レベル放射性廃棄物の処分問題に関心をもったという渡邊恭也氏(=写真下、北海道大学工学部)は、地層処分事業が進展するフィンランドとスウェーデンの視察経験から「専門家や国の機関に対する信頼の高さ」を強く感じたとしている。「知爽(ちそう)の人」では、この他、地層処分の理解に向け、中学生サミットを毎年開催している澤田哲生氏(東京工業大学先導原子力研究所助教)、松江市で学生を中心とした学習会を行う石原孝子氏(環境とエネルギーを考える消費者の会)のインタビュー動画が紹介されている。※写真は、いずれも原子力文化財団ホームページより引用。
- 24 Feb 2021
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エネ庁、小学生「かべ新聞コンテスト」の優秀作品を発表
資源エネルギー庁は2月10日、小学校高学年を対象とした「わたしたちのくらしとエネルギー」をテーマとする「かべ新聞コンテスト」の2020年度優秀作品を発表した。小学生のエネルギー問題に対する当事者意識を喚起し学校や家庭・地域での実践行動を促すことを目指した取組で、子供たち自らがかべ新聞形式に研究成果をまとめた553点の応募作品のうち、35点が入賞。経済産業大臣賞を、北海道大学附属札幌小学校(札幌市)の「どさえこ新聞」(=図、エネルギー教育情報ステーションホームページより引用)が受賞した。「どさえこ新聞」では、2018年9月の北海道胆振東部地震で発生した道内全域停電(約295万戸)を振り返り、電力需給における防災対策に着目。電気自動車「日産リーフ」について調べるため、北海道日産自動車へのインタビューを行い、発災時、「日産リーフ」からの給電で道内のコンビニチェーン「セイコーマート」が営業を続け市民の生活を支えた経緯を記事化し、「エネルギーのおすそわけ」と題し称賛している。また、道内に北海道電力泊発電所が立地することをとらえ、「原発と私たちの選択」と題するコラムも掲載。高レベル放射性廃棄物処分地選定に向けた寿都町と神恵内村での文献調査の動きにも触れ、「原発を持つ日本には核のゴミをどこかが受け入れなければならないのも事実」とした上で、風評被害に対する不安などから「北海道の未来に害がないことを約束してほしいと願う」と述べている。入賞作品には水素や太陽光など、個々のエネルギー供給源を特集的に取り上げた作品も多かったが、今回6点の作品が入賞し優秀学校賞を受賞した常葉大学教育学部附属橘小学校(静岡市)の「未来に届け!!エネルギー新聞」と「今までとこれからのエネルギー新聞」(いずれも優秀賞)では、日本のエネルギー資源・需給の全体像を整理し、将来の電力構成や地球温暖化問題について、データを織り交ぜながらまとめていた。
- 15 Feb 2021
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消費者庁、放射性物質と食品安全について親子で学ぶコンテンツ公開
消費者庁は12月21日、主に小学生とその保護者を対象に、親子で学べるウェブコンテンツ「知ろう!考えよう!食べものと放射性物質」を公開した。食品安全委員会、厚生労働省、農林水産省との協力により制作されたもの。動画とクイズで食品中の放射性物質について説明している。同コンテンツでは、アニメキャラクターが動画の中で、福島を訪れ、「福島第一原子力発電所事故により、食べものの中の放射性物質を気にする人がいる」と問題提起。「放射性物質」、「放射能」、「放射線」の意味を電球の光に例えて説明した上で、霧箱実験を見せる。食品中の放射性物質に関して、福島のリンゴ農園へのインタビューを通じ、生産者の努力で安全な食品が消費者に届けられていることを述べるという内容。霧箱は家庭でも用意できる材料・器具で作り方を紹介。放射線が身の回りにあることを知ってもらい、「放射線は『ある、ない』ではなく、安全かどうかを判断するには『多い、少ない』という量で考えることが重要」と教えている。
- 23 Dec 2020
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フォーラトム:「原子力産業界で適切な能力を維持するため一層の教育・訓練が必要」
欧州の原子力企業約3,000社を代表する欧州原子力産業協会(フォーラトム)は9月29日、欧州の原子力産業界が今後も低炭素なエネルギーや重要な医療診断・治療を提供し続けるには、適切な能力を持った人材を一定数、確保することが重要との見解を表明した。これは同日、フォーラトムが新たに公表した政策方針書の中で述べられたもので、「原子力分野で能力のある人材を十分な数だけ確保するため、欧州連合(EU)が政策面でその教育と訓練を一層充実させねばならない」と強調。原子力関係の高い技能を持った人材が欧州で維持され、その恩恵が末永く欧州社会にもたらされるよう、原子力産業界はEUおよびその加盟各国の政策立案者と協力し合う必要があると訴えている。フォーラトムによると、欧州社会は今、地球温暖化や価格が適正なエネルギーの利用、健康や雇用などの分野で課題に直面しているが、欧州原子力産業界にはこのような課題に対応する準備ができている。ただし、同産業界の総体的な「能力不足」という問題があり、とりわけ、かなりの数の人材が引退年齢に達しつつあることを考えると、今後は短期間で世代交代を行う必要がある。またそれを実行する際、例えばデジタル化への移行に取り組むには人材の技能再教育、能力アップといったものが要求されるとした。フォーラトムのY.デバゼイユ事務局長は、「EUの地球温暖化との闘いに対する支援や救命治療の提供に至るまで、欧州の原子力産業は日々の暮らしに多くの恩恵をもたらしている」と指摘。雇用面においても同産業は欧州の様々なレベルで機会の創出を幅広く支援するなど、欧州社会が直面する難問への対処で多くの恩恵をもたらしていると述べた。こうした背景からフォーラトムは、EUが今後も原子力を活用し続けるために、適切な能力を持った十分な数の人材確保という観点から以下の項目を勧告している。科学・技術・工学・数学(STEM)などの理系教科に若者たちを引き付けるため、これらを魅力的な学科とし、欧州が技術面で確実に世界のリーダーシップを握れるようにする。原子力が社会に貢献している側面を一層積極的に若者たちに伝えるなど、若者たちが原子力分野の学問を学び就職することを奨励する政策を実施・展開する。EU域内の様々な低炭素発電部門の雇用においては、科学的事実を根拠とする政策に基づいて、すべての発電技術を平等に取り扱うとともに正確な情報を提供する。原子力関係の教育・訓練に対するEU基金からの資金援助を増額すべきであり、重要な研究開発や革新的プロジェクトに携わる優秀な人材を支援する。これにより、EUが原子力技術革新においてリーダー的立場を維持する。 原子力教育・訓練の分野でEUが資金援助するプロジェクトについては、長期的なアプローチを取る。期間の限られたプロジェクトでも短期的メリットはあるものの、長期間続けることでより多くの達成が可能になる。人材の世代交代や技術の伝承においては、政策立案者や教育機関、産業界が一丸となって協力し、デジタル化などの新しい技術に人材が適用できるよう支援を行う。(参照資料:フォーラトムの発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの9月29日付け「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)
- 01 Oct 2020
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文科省が放射線教育で調査結果を発表、副読本の活用状況も
文部科学省は3月24日、全国の小中高校(特別支援学校を含む)計約4,300校を対象として12~1月に実施した放射線教育に関する調査の結果を発表した。2018年に改訂した放射線副読本の活用状況についても把握し、授業の実践例を収集し取りまとめるなど、今後の放射線教育の充実化に資するのがねらい。それによると、授業などで放射線に関する内容を扱ったことや扱う予定のある学校は、小学校で約69%、中学校で95%、高校で80%、実施した教科としてあげられたのは、小学校で社会科、理科、中学校で理科、社会科、高校で理科、公民の順に多かった。また、授業などを準備する際に外部人材を活用していた学校は、小学校が6%、中学校が5%、高校が4%と、いずれも1割に満たなかった。その他、放射線について学ばせる上で工夫した点としては、防災学習での取扱い、修学旅行における広島・長崎訪問や語り部との対話、社会科と理科の学習内容を関連させた教科横断的な取組などがあげられた。放射線副読本の取扱いとしては、「すべての生徒に配布した」と回答した割合が、小学校で66%、中学校で62%、高校で52%といずれも半数を超えた。活用した学校は、小学校で52%、中学校で56%、高校で28%だった。また、活用の場としては、小中高校いずれも、「教師の説明」が最も多く、「調べ学習」、「話し合い・発表」がこれに次いだ。有効だった点としては、「絵や写真があることで子供たちにとってわかりやすい」、「内容がわかりやすく教師が活用しやすい」、「放射線についての基礎的な知識だけでなく、風評被害や差別についても触れられているので、多面的に学習できる」、「教科書よりも内容が詳しいため理解を深めるために有効だった」といった意見があった。一方、「教科の学習内容とどのように結び付いているのかを明確にし、授業内容で活用しやすいようにして欲しい」、「小学校低学年の指導で扱うことは難しい」、「危険性を正しく伝えることと同時に、放射線の有用性などについても大きく取り上げて欲しい」といった改善を求める意見もあった。
- 26 Mar 2020
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