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米国 ディアブロキャニオンの運転期間延長を認可
米原子力規制委員会(NRC)は4月2日、カリフォルニア州のディアブロキャニオン原子力発電所(DCPP)1-2号機(PWR、各119.7万kWe)の20年間の運転期間延長を認可した。これにより米国の商用炉の運転認可更新の件数は100件に達した。DCPPはカリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置く、パシフィック・ガス・アンド・エレクトリック(PG&E)社が所有・運転する。1号機は1985年5月、2号機は1986年3月に営業運転を開始。今回の認可更新により、各機の運転認可期限は、それぞれ2044年11月2日、2045年8月26日となる。DCPPによる発電電力量は現在、カリフォルニア州の総発電電力量の約10%、クリーンエネルギーの約20%を占める。DCPPは州最大のクリーンエネルギー源であるだけでなく、州全体で2045年までにピーク電力需要が2,000万kWe以上増加すると予想される中、安定供給が可能で、電力システムの信頼性向上に資する電源とみなされている。今回のNRCの審査と並行して、カリフォルニア州公益事業委員会、州土地委員会、カリフォルニア州沿岸委員会、およびセントラルコースト地域水質管理委員会など各機関による審査・承認も行われた。NRCはDCPPが今後20年間の運転継続が安全かつ環境的に適合していると判断したが、PG&E社は、2030年以降の運転継続には、カリフォルニア州議会の対応が必要になるとの見通しを示している。■これまでの経緯PG&E社は2016年、電力需要の減少ならびに州の太陽光・風力発電の増強目標により、2024年11月に1号機、2025年8月に2号機を閉鎖することで環境団体や労組と合意。州の規制当局は2018年に同合意を承認した。しかし、2020年の熱波による州全域の計画停電と2022年に発表された新たな需要予測を受け、電力供給の安定確保とクリーンなエネルギー供給のために、カリフォルニア州議会は2022年9月、DCPPの2030年までの稼働を支持する法案を可決し、G. ニューサム知事(民主党)が署名・成立した。2023年11月、PG&E社はカリフォルニア州議会の指示により、NRCにDCPPの運転認可延長を申請した。なおNRCの規定では、運転認可の更新申請は現行認可が満了する少なくとも5年前までに提出しなければならない。NRCは2023年2月、同規定の適用免除を求めるPG&E社の要請書を審査した上で、同社が2023年末までに20年の運転認可延長を申請することを条件に、適用を免除した。また、米エネルギー省(DOE)も2022年11月、早期閉鎖のリスクにさらされている商業炉を短期的に救済するために設置した「民生用原子力発電クレジット(CNC)プログラム」で、DCPPを最初の適用対象に認定。両機の運転期間の5年延長に向けて、最大11億ドルの拠出を発表していた。
- 07 Apr 2026
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米X-エナジー タレン・エナジーと合計100万kWe級のSMR導入を検討へ
先進炉および燃料技術開発に取組む、米X-エナジー社は3月19日、米電力会社タレン・エナジー社と、ペンシルベニア州を中心に系統運営機関PJM管内で、合計100万kWe級の小型モジュール炉(SMR)「Xe-100」導入を評価する基本合意書(LOI)を締結した。両社は、4基構成のXe-100発電所を3か所以上で導入し、電力の信頼性を支え、製造業の米国内回帰、データセンター、および電化に伴う増大するエネルギー需要を満たす機会を模索する。Xe-100はX-エナジー社が開発中の高温ガス冷却炉で、出力は8万kWe。本LOIに基づき、両者は実現可能性調査、立地評価、およびプロジェクト実行枠組みを含む初期段階のプロジェクト開発を実施する計画だ。具体的な立地条件は未確定だが、両社は既存のインフラ、送電網、および労働力を活用し、Xe-100の導入により、化石燃料利用の発電から原子力発電への移行を実現したい考えだ。Xe-100は電力供給に加え、565℃の熱および蒸気を安定供給可能で、同州の産業や石油・ガス分野で幅広く応用できる。また、Xe-100では空冷システムの効率的利用により水使用量が大幅に削減できる見込みで、従来の軽水炉と比較して立地選定の柔軟性を高めるという。燃料には、米エネルギー省(DOE)が高い耐久性を有する燃料と位置付けるTRISO(3重被覆層・燃料粒子)燃料を使用。運転時や事故時を含むあらゆる状況での極端な高温にも耐えられるよう設計されており、次世代型の固有安全性を確保する。Xe-100は4基から12基のパッケージプラントとしての展開を想定しているが、各原子炉はそれぞれ独立して運転開始が可能。エンドユーザーは1基ずつ段階的に容量を導入でき、新規発電を需要の伸びに合わせ、電力供給を実際の負荷拡大に適合させることができる。タレン社は今回の提携について、重要な送電インフラと地域経済を維持しつつ、ベースロード容量を強化し、PJM市場において増大するエネルギー需要を満たすための重要な一歩になると評価している。X-エナジー社は現在、米国および英国における商業パートナーシップを通じて、1,100万kWe超の新規原子力発電プラントを開発中。電力会社、産業顧客、ハイパースケーラー(大規模データセンター事業者)向けにXe-100を系統連系と同規模のエネルギーソリューションとして推進しており、米国の大手化学メーカーであるダウ(Dow)社、大手テック企業のAmazon社や英国のエネルギー供給会社のセントリカ(Centrica)社とすでに導入や投資、電力購入をめぐって合意している。燃料部門では、X-エナジー社の傘下にあるTRISO-X社がテネシー州オークリッジにおいて、自社が開発するTRISO-X燃料の製造施設TX-1の建設プロジェクトを進めている。米原子力規制委員会(NRC)は2月13日、10 CFR Part 70 に基づき、TRISO-X社の2つの商業施設(「TX-1」および「TX-2」)をカテゴリーⅡ((カテゴリーIIは、一定量の核物質を扱う施設に適用される規制区分で、厳格な物理的防護と核不拡散対策が求められている。))の燃料製造施設として初認可した。米国では約50年ぶりの新規燃料製造施設となる。これにより、TRISO-X社は同2施設において、高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)を使用したTRISO-X燃料の製造を当初40年間のライセンスの下で行うことが可能となる。TX-1の建設は、X-エナジー社が参加する、DOEが先進炉展開の加速を目的に創設した先進的原子炉実証プログラム(ARDP)の一環であり、燃料製造開始を2028年初めに見込む。TX-2は現在設計段階にあり、X-エナジー社製SMRの1,100万kWe超の新規導入や他のSMR開発企業を支えるために、TRISO燃料の生産能力を大幅に拡大する。TX-1およびTX-2での本格的な生産により、米国史上初めて安定した商業用TRISO燃料供給源を確立し、米国および同盟国の原子燃料サイクルにおける大きな需給ギャップを埋め、エネルギーおよび国家安全保障を支えたい考えだ。
- 25 Mar 2026
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テロ対策施設「5年ルール」の見直し 規制委の「独立性」の議論を!
二〇二六年三月十三日 原子力規制委員会が2月の定例会合で、原発の新規制基準で義務付けられたテロ対策施設「特定重大事故等対処施設」(特重施設)の設置期限を見直す方針を決めた。原発の再稼働にとっては妥当な見直しだと思うが、一部メディアからは早くも「安全軽視だ」といった記事が出ている。これを機に、米国の原子力規制委員会(NRC)と比較して、日本の原子力規制委員会(NRA)のあり方を考えてみるのもよいのではないだろうか。5年ルールの起点を営業運転の開始日へ 特重施設は、航空機などのテロ攻撃などがあっても、遠隔操作で原子炉を冷却できる制御室などの施設だ。その設置期限は、現行では原発本体の設計・工事計画の認可から5年以内(5年ルール)となっている。このルールだと建設業界の働き方改革による工事の長期化などで特重施設が建設できずに原発の運転が途中で止まってしまう恐れがある。このため、5年ルールの起点を工事計画の認可ではなく、新規制基準の審査合格後に営業運転を開始した日にするというのが今回の方針案だ。 政府が原発を最大限に活用するという方針に舵を切ったあとの時期だけに、原子力規制委員会の山中伸介委員長(原子力工学者)は2月18日の記者会見で「規制緩和だとは思っていない。継続的な改善の一環だ」と何度も強調した。メディアからは「規制緩和だ」の批判 納得できる改善措置だと思うが、メディアからは批判的な意見が目立つ。朝日新聞は社説(2月25日)で「安全文化の確立、独立した意思決定の理念を掲げた規制委は変質したのか。安全規制の信頼を損ねる事態だ。再び推進側にのみ込まれていないか。存在意義が問われる」と独立性の維持を強調した。 新潟日報も社説(2月28日)で「国民のためではなく、電力会社のための規制緩和ではないか。原発の安全を最優先とする姿勢が見えていない。1月に再稼働した東京電力柏崎刈羽原発6号機の場合、施設が未完成でも現行では29年9月まで運転できるが、新制度になれば、さらに1年半ほど長く運転できるようになる」と訴えた。 日本経済新聞も3月1日(オンライン)の記事で「福島第一原発事故を機に世界最高水準の安全規制を担ってきた原子力規制委員会がいま岐路に立つ」と報じた。原子力規制委員会の圧倒的な権限 こうした記事を読んで違和感を感じるのは、規制委の「独立性」に対する疑い無き肯定的スタンスだ。独立性の堅持は、よくよく考えてみると、他者が口を出せない独善性へとつながる危険性を常に秘めている。そういう深い思慮の跡が社説からは感じられない。 原子力規制委員会は、福島第一原子力発電所事故の反省から、従来の「推進」と「規制」が一体となっていた体制を見直し、原子力利用を推進する経済産業省などから独立する形で12年に生まれた。つまり、国家行政組織法第3条に基づいて設置された、中立性と独立性の高い行政機関だ。 このため、4人の委員で構成される規制委は「3条委員会」とも言われ、原子力の安全に関する規制(審査、検査、規制基準の策定)などに関して最終決定権限を持つ。 また、原子力規制庁との関係で言えば、規制委は環境省の外局とはいえ、実務を担う事務局(規制庁)に対して、指揮や命令をくだすことができる。言い換えると、規制委は内閣総理大臣の指揮監督を受けずに、専門的な判断を下すことができると言ってもよい。したがって「規制」という側面だけを見れば、原子力規制委員会は原子力規制庁や内閣府原子力委員会よりも圧倒的に強い権限を持っているのである。一部委員の意見がメディアを通じて増幅 その結果、何が起きるだろうか。あえて厳しい言葉を使えば、一部委員もしくは規制委の独走的な態度に振り回される事態が発生する恐れだ。 たとえば、2年前、日本原子力発電の敦賀原発(福井県)の審査で原子炉の直下に活断層があるかどうかの議論があった。一部委員が「活断層を否定することは困難だ」などと発言すると、その発言はメディアを通じて増幅され、大きなニュースとなって広がり、さも活断層が確定したかのような状況を生み出したことがあった。 規制委の中では、ある分野を専門とする委員が自らの意見を言うと、他の分野の専門家はそれとは異なる意見を述べるのが難しいという雰囲気があると聞いたことがある。本来なら、この種の議論は規制委以外の各種専門家も交えてオープンに議論すべきだが、そういう仕組みになっていない。 要するに、原子力規制委員会の決定に対して、外部から意見を述べる制度になっていないのだ。さらに言えば、国民の代表ともいえる国会(または国会議員)が規制委に対して、意見を言う機会があって当然のはずだが、そういう仕組みもない。米国は会計検査院も関与 一方、米国の原子力規制委員会はどうだろうか。日本と同じく独立性を保った組織ではあるが、議会が公聴会の開催などを求めることができ、会計検査院が原発規制の効果的な運営などに関して意見を述べたり、また産業界が検査・監督・評価などをめぐり、規制委とのコミュニケーンの場を提供するなど、外部から意見を言う機会が存在する。単純化した言い方かもしれないが、米国の原子力規制委員会は日本の規制委に比べて、周りの関係者の意見を聞きながら、効率的な規制行政を行っているといえる。 さらに言えば、米国の制度は、原子力規制委員会の過度な独走に歯止めをかける仕組みがもうけられているのだ。 こういう話は、原子力規制行政に詳しい知り合いに聞いて初めて「ああ、そうか」と思った次第だが、そのあたりについてメディアはただ批判しているだけではなく、もっと制度の仕組みを深堀りして、原発のリスクとベネフィットをしっかりと報じてほしいものだ。米国の稼働率は90% 米国の原子力発電所の設備利用率(稼働率ともいう)は00年以降、90%前後を維持している。その要因は規制の仕組みが、画一的な安全規制からリスク情報をもとに事業者の自主的な取り組みを重視するものになったからだ。一方、日本の原発全体の平均利用率は、停止している発電所があるため、約30%と低い。 2月下旬、アメリカとイスラエルがイランに戦争をしかけたことで、石油の約9割を中東に依存する日本の危うさが改めて身に染みて分かった。こういう危機的な事態を見れば分かる通り、安定した電源としての原発の必要性はより高まったはずだ。今回の日本の原子力規制委員会の5年ルール見直し案は歓迎できるとしても、今後のことを考えると、周りの関係者とのコミュニケーションができる「開かれた独立性」と、規制がリスクに見合ったもので、必要十分なものとなるよう「効率性」を重視した仕組みづくりについて、いまこそ議論を深める必要があるのではないだろうか。
- 13 Mar 2026
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米GVH OSGEとBWRX-300のポーランド向け汎用設計へ
米GEベルノバ日立ニュクリアエナジー(GVH)社とポーランドのオーレン・シントス・グリーン・エナジー(OSGE)社は2月24日、GVH社製小型モジュール炉(SMR)「BWRX-300」のポーランド向けの汎用設計を進める契約を締結した。「Poland Generic Design Agreement(PGDA)」と呼ばれる契約締結後、OSGE社はBWRX-300の詳細設計の開発に投資。同設計は、ポーランド国内でSMRプロジェクトを進める際の基準設計(リファレンス設計)となる。契約署名式典に参加したポーランドのM. モティカ・エネルギー相は、「ポーランドは、SMR技術において欧州のリーダーとなる潜在力を持っており、今回の契約締結は、その目標に向けた重要な一歩。安定した脱炭素の電力システムと産業向けの予測可能な市場環境の確保に向け、ポーランドは大型炉とSMRの両方の開発を並行して進めている。SMRはエネルギー多消費型産業にとって重要なベースロード電源となり、電力価格の安定に寄与、国内の原子力サプライチェーンの成長を促す。電力需要が増加し続ける中、両方の技術の導入が不可欠である」と強調。同省のW. ヴロースナ次官兼エネルギー・インフラ担当政府全権代表も、「汎用設計は、同型の原子炉を標準化して多数展開するための基盤となり、建設コストを下げ、競争力を高めることができる。ポーランド企業が先進的な原子力プロジェクトに参加する大きな機会にもなる」と語った。OSGE社は、ポーランドの規制に適合した設計を同国内の複数の地点におけるBWRX-300の展開に適用し、設計の標準化とサプライチェーン整備を通じてコスト削減を実現、電力価格の低減に貢献したい考えだ。BWRX-300は、電気出力30万kWの次世代BWR。2014年にNRCから設計認証(DC)を取得した第3世代+(プラス)炉「ESBWR(高経済性・単純化BWR)」をベースにしている。加オンタリオ州営電力のオンタリオ・パワー・ジェネレーション(OPG)のダーリントン・サイトでBWRX-300初号機が2020年代末までに完成予定だ。原子炉圧力容器などの主要部品は製造中であり、現場工事は計画通りに進んでいる。米原子力規制委員会(NRC)は、テネシー峡谷開発公社(TVA)がテネシー州オークリッジ近郊に所有するクリンチリバー・サイトに米国初のBWRX-300を建設する申請を受理し、審査中である。
- 10 Mar 2026
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米NRC テラパワーのNatriumに建設許可を発給
米原子力規制委員会(NRC)は3月4日、米先進炉開発ベンチャーのテラパワー社傘下のUS SFR Owner(USO)に対し、ワイオミング州に建設予定のケンメラー発電所1号機(ナトリウム冷却高速炉「Natrium」、34.5万kWe)の建設許可を発給した。商用炉としてはアルビン・W・ボーグル3・4号機(PWR=AP1000、125.0万kW×2基)以来、10年ぶりの建設許可発給。商用の非軽水炉としては、40年以上ぶりとなる。NRCのH. ニー委員長は、「米国における先進原子力にとって歴史的な前進であり、厳格かつ独立した安全審査に基づき、適時かつ予見可能な判断を下すという当委員会の取組みを示すもの」と語った。テラパワー社は2024年3月、既存の石炭火力発電所近傍のサイトへのNatrium炉の建設を計画し、建設許可申請をNRCに提出。NRCは2024年5月に申請を受理し、正式な審査を開始、当初予定の27か月の審査スケジュールを短縮し、18か月未満で技術審査を完了した。なお、発電所の運転には別途、運転認可の申請とNRCによる承認が必要である。「Natrium」は出力34.5万kWeで、必要に応じて最大50.0万kWeまで出力を高める熔融塩を用いたエネルギー貯蔵システムを備えている。同1号機は、米エネルギー省(DOE)の先進的原子炉実証プログラム(ARDP)を通じて官民連携により開発され、2030年に完成予定だ。Natrium炉およびエネルギー貯蔵システムについては、テラパワー社は2025年10月、英国の安全・環境基準への適合性を確認する包括的設計審査(GDA)に申請しており、2026年2月、英政府により受理された。GDAは、英国で初めて導入される炉型に対して実施される設計認証審査。Natrium炉にとっては、国際市場での展開を見据えた最初の規制上のステップである。テラパワー社は今後数か月間、エネルギー安全保障・ネットゼロ省(DESNZ)、原子力規制庁(ONR)、環境庁(EA)と連携し、最終的に英国へのNatrium炉導入に向けた取組みを推進していくとしている。
- 09 Mar 2026
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米NRC 許認可審査の迅速化へ組織再編に着手
米原子力規制委員会(NRC)は2月4日、原子力技術の許認可審査の効率化と迅速な導入に向けて、意思決定の合理化および業務機能の統合を柱とする大規模な組織再編に着手すると発表した。再編では、①新規原子炉、②運転中原子炉、③核物質および廃棄物の3つの中核事業分野を中心とする体制へ移行する。各事業分野の中にライセンス(許認可)と検査機能を統合し、プロジェクトの初期段階から両部門が一体的に対応することで責任の所在を明確化するとともに、NRCの管理・支援部門についても統合を進め、組織全体の効率向上を図る方針。NRCのH. ニー委員長は、「本再編は、原子力技術の安全な導入を加速するという国家的優先事項に沿ってNRCの組織構造を見直すものであり、より効率的かつ迅速な意思決定を可能にする。地域事務所間で安全プログラムの運用の一貫性向上もめざしている」と述べた。今回の再編は、2025年5月の大統領令「原子力規制委員会改革の命令」および、同年2月の「政府効率化に向けた人員最適化の実施」に基づく要件をふまえたもの。当面は、原子炉安全プログラムの主要ポストの任命を進めるほか、今後60日以内に新たな組織図と変更管理計画を策定し、9月末までの実施をめざす。NRCは、既存施設の安全とセキュリティを最優先に維持しつつ、米国民への説明責任と奉仕を確実にする組織文化を築いていく考えだ。
- 24 Feb 2026
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米ネクストエラがSMR最大600万kW配備を検討 Google向けPPAで既設炉の運転再開へ前進
米大手電力会社でフロリダ州に本拠地のあるネクストエラ・エナジー社は1月27日、2025年第4四半期の決算説明会を開催。AIやクラウドサービスの拡大に伴い急増する電力需要を背景に、同社が所有する複数の既存サイトや新規サイトを開発し、最大600万kWeの小型モジュール炉(SMR)の追加配備を検討していることを明らかにした。ネクストエラ社は現在、フロリダ州以外に所有する既存サイトについて、先進原子力導入に適した状態にあるとし、様々なSMR炉型の詳細評価を実施。2025年10月に発表した米IT大手のGoogle社との25年間の電力購入契約(PPA)により実現した、アイオワ州デュアン・アーノルド原子力発電所(BWR、62.4万kWe)の運転再開に向けた作業も進めている。同PPAにより、Google社が25年間にわたり電力を固定価格で購入するため、ネクストエラ社は運転再開に必要な巨額投資を長期収益で回収できる見通しを得た。今回のGoogle社とのPPAは、政府補助に依存しない事例として注目を集めており、今後同社とは全米で原子力発電の展開についても検討することで合意している。アイオワ州唯一の原子力施設であるデュアン・アーノルド発電所は、1975年に運転開始。45年以上にわたり稼働したのち、経済性の悪化を理由に2020年に閉鎖された。当初は2034年までの運転が認可されていたが、地域電力会社との売電契約期間の短縮と同年の自然災害による設備損傷により、閉鎖が前倒しされた。AIやデータセンター需要の急拡大により電力不足が顕在化し、ネクストエラ社は運転再開の可能性を模索。2025年1月に米原子力規制委員会(NRC)への運転再開を申請しており、2029年第1四半期をメドに送電を開始したい考え。運転再開にあたっては、地元の合意も重要。今年1月初め、発電所が立地するリン郡の監督委員会は、ネクストエラ社とのホストコミュニティ協定の締結を承認した。同協定は、住民と公共の安全を最優先に考え、プロジェクトに関連する財政的影響が納税者ではなく、原子力プロジェクト会社への帰属を確認するもの。また同委員会は、ネクストエラ社によるサイトの再区画設定の申請を承認し、農地用途から原子力発電施設と廃棄物貯蔵専用として認定するなど、運転再開に向けた動きが着実に進められている。ネクストエラ・エナジー社は、傘下にフロリダ・パワー・アンド・ライト社ならびにネクストエラ・エナジー・リソーシズ社を所有。これら傘下企業を通じ、フロリダ州でターキーポイント3、4号機(PWR、各82.9万kWe)とセントルーシー1、2号機(PWR、各105万kWe級)、ニューハンプシャー州でポイントビーチ1、2号機(PWR、各64万kWe)、ウィスコンシン州でシーブルック発電所(PWR、129.6万kWe)を運転している。
- 12 Feb 2026
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米ケイロス・パワー DOEとHALEU供給契約を締結
米原子力新興企業のケイロス・パワー社は1月20日、米エネルギー省(DOE)と高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)供給契約を締結したことを明らかにした。同社がテネシー州オークリッジで建設中のフッ化物塩冷却高温実証炉「ヘルメス(Hermes)」(熱出力3.5万kWの非発電炉)向けに利用する。ヘルメスは、米原子力規制委員会が50年以上ぶりに建設を許可した非水冷却炉。ケイロス社は、DOE傘下のロスアラモス国立研究所との提携により、HALEUを用いたヘルメス向けのTRISO(3重被覆層燃料粒子)燃料ペブルを製造する計画。同社は同実証炉と燃料製造プログラムを、同じくオークリッジに建設予定の発電炉「ヘルメス2」実証プラントから得られる運転データやノウハウと併せ、将来の商業規模のフッ化物塩冷却高温炉「KP-FHR」(熱出力32万kW、電気出力14万kW)に活用したい考えだ。ケイロス社は2025年4月、DOEから条件付きでHALEU供給先として選定された米国内5社のうちの1つ。HALEUの割当ては、民間の研究開発、実証、および商業利用に向けてHALEUの国内供給を確保するためにDOEが2020年に設定した「HALEU供給確保プログラム」を通じて行われる。多くの先進炉が、既存炉よりも小規模で、より長い運転サイクル、より高い効率を実現するためにHALEUを必要としている。米国の燃料サプライヤーは現在、HALEUを生産する能力が不足しており、国家核安全保障局(NNSA)管理下の原料や政府所有の研究炉からの使用済み燃料由来の高濃縮ウラン(20%以上のU235)を希釈して、限られた量を製造している。なおHALEUは、通常の商用炉向けの濃縮ウラン製造のプロセスを利用した製造も可能であり、DOEはウラン濃縮事業者のセントラス・エナジー社(旧・米国濃縮公社:USEC)と提携し、オハイオ州パイクトンの濃縮施設で16台の新型遠心分離機を製造、連結設置し、HALEU製造のための濃縮の実証を行っている。ケイロス社のヘルメス実証炉開発プロジェクトは、2020年12月にDOEの先進的原子炉実証プログラム(ARDP)の10~14年後に実証を想定したリスク低減プロジェクトに選定されており、最大3.03億ドルの資金提供を受けている。また同社は2025年8月、米テネシー峡谷開発公社(TVA)と電力購入契約(PPA)を締結し、ヘルメス2を用いてTVAの送電網に最大5万kWeの電力を供給する計画である。ケイロス社はヘルメス2の出力を当初の2.8万kW(1.4万kW×2基)から5万kWe×1基に増強。2030年の運転開始を見込んでいる。この送電網はIT大手のGoogle社がテネシー州とアラバマ州に所有するデータセンターに電力を供給する。それに先立ち、Google社は2024年10月、自社のデータセンターへの電力供給を目的にケイロス社とフッ化物塩冷却高温炉を2035年までに複数基、合計出力にして最大50万kWeを導入するとしたPPAを締結している。なお、ケイロス社は2025年9月、BWXテクノロジーズ(BWXT)社とヘルメス2を含む先進炉向けTRISO燃料の商業生産の最適化を共同検討することで合意している。
- 05 Feb 2026
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米廃炉会社 閉鎖サイトでの新設に向けて許認可申請へ
米エナジー・ソリューションズ社は1月15日、同社が所有する旧キウォーニ原子力発電所(PWR、59万kWe)サイトにおいて、新規建設に向けた許認可申請の計画に関する意向通知書(Notice of Intent: NOI)を米原子力規制委員会(NRC)に提出したと発表した。同社は米ユタ州を拠点に、原子力発電所の廃止措置や環境復旧サービスを手掛けている。現在、事前サイト許可、建設許可、または建設・運転一括認可の申請について評価中であり、2028年6月までに申請書を提出する意向を示している。ウィスコンシン州に立地するキウォーニ原子力発電所(PWR、59万kWe)は1974年6月に営業運転を開始、2013年5月に永久閉鎖された。エナジー・ソリューションズ社は2021年5月、同発電所の所有者兼運転者のドミニオン・エナジー社から、廃止措置の実施を目的に同発電所を買収。翌5月から主要な廃止措置・除染の作業を開始している。完了までに7~8年がかかると見込まれており、並行して新規建設の申請準備を進めるという。同社は2025年5月、ウィスコンシン州を拠点に電力や天然ガスの供給を手掛ける同州最大の電力会社WECエナジー・グループ(WEC)と協力してキウォーニ・サイトでの新たな原子力発電の導入可能性の検討を開始することを明らかにした。現在、将来的な許認可申請を見据え、サイトの適合性を実証するため、WECとの連携の下、計画立案に加え、必要となる調査項目や範囲を整理するスコーピング活動、さらに詳細なサイト調査を含む、体系的かつ多段階の取り組みを進めている。採用炉型については明らかにされていないが、エナジー・ソリューションズ社は2024年12月、米国に本社を置くカナダ発の原子力企業テレストリアル・エナジー社と協力覚書を締結している。覚書で両社は、エナジー・ソリューションズ社が廃炉プロセスで取得した旧原子力発電所サイトにおいて、テレストリアル社が開発するSMRである一体型熔融塩炉(IMSR)の設置と展開の検討で協力することになっている。エナジー・ソリューションズ社は、キウォーニ原子力発電所のほか、ネブラスカ州フォートカルホーン発電所、カリフォルニア州サンオノフレ発電所、ペンシルベニア州スリーマイル・アイランド発電所2号機の廃止措置を実施中(同機はエナジー・ソリューションズ社の傘下企業が所有)。ウィスコンシン州ラクロス発電所とイリノイ州ザイオン発電所の廃止措置作業はすでに完了している。ウィスコンシン州では、データセンターによる電力需要の急増が見込まれており、超党派の州議会議員らが今後数年間にウィスコンシン州により多くの原子力発電を導入することを提唱。ウィスコンシン州議会上院は2025年5月、州の公共事業委員会に原子力発電の立地調査の指示を承認する法案を可決した。ウィスコンシン州では、他にポイントビーチ原子力発電所1-2号機(PWR、各64万kWe)が1970年代から稼働しており、同州における原子力発電シェアは約15%(2024年実績)。両機は2025年9月、NRCから2度目の運転認可を得て、80年運転が可能になった。
- 30 Jan 2026
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米ホルテック SMRの建設許可申請を開始
米ホルテック・インターナショナル社は12月31日、同社製の小型モジュール炉(SMR)「SMR-300」(PWR、30万kWe)×2基から構成される「パイオニア発電所」の建設許可申請(CPA)の第一部を米原子力規制委員会(NRC)に申請した。同発電所は、ホルテック社が所有・運転再開に向けて作業を進めるパリセード原子力発電所を含む、パリセード・エネルギー・センター(PEC)に建設される。NRC規則10 CFR Part 50に基づくCPAの第一部には、地盤締固め、埋め戻し、基礎設置などの限定作業許可(LWA)の申請、第二部に基づく完全なCPAの発給前に特定の建設作業の開始を可能にする複数の規制上の適用除外の申請、および包括的な環境報告書(ER)の提出が含まれている。ホルテック社はNRCに対し、2026年12月31日までに第一部の審査と承認を要請。一方、NRCは現在、処理に十分な内容か申請書の審査を行っており、申請書が十分であると認められた場合に申請書を受理し、ホルテック社に対し、詳細な技術審査に要するNRCスタッフの予定リソースとスケジュール(18か月以内)を通知するとしている。ホルテック社のK. シンCEOは、「本申請は、米国における新たな原子力配備を現実のものとするための15年近くにわたる努力の集大成。クリーンなベースロード電力をミシガン州にもたらし、増大する電力需要を満たすために世界中に展開する能力を示していく」と述べ、同社のK. トライス社長は、「パリセード発電所の歴史的な運転再開に続き、パイオニア発電所は2030年初頭に電力供給が可能になる」との見通しを示した。SMR-300は2025年12月、米エネルギー省(DOE)による、先進的な第3世代+(プラス)軽水炉SMRの米国内導入を加速する「ファースト・ムーバー・チーム支援(First Mover Team Support)」の対象に選定され、4億ドルの助成金を獲得している。なお、ホルテック社によると、パリセード発電所は当初のスケジュールより数か月前倒しで、かつ予算を大幅に下回る費用で、2026年2月末までに送電開始を見込んでいるという。
- 15 Jan 2026
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米デューク・エナジー社 SMR建設へ向け事前サイト許可を申請
米電力大手のデューク・エナジー社は1月2日、ノースカロライナ州ストークス郡にあるべリューズ・クリーク火力発電所の近接地について、米原子力規制委員会(NRC)に事前サイト許可(ESP)申請した。同社がESPを申請するのは今回が初めて。べリューズ・クリーク発電所は1974年に運転を開始した火力発電所(石炭と天然ガスの混焼)。2030年代後半に閉鎖される予定となっており、同社は将来の電源構成を見据え、同サイトの活用可能性を検討してきた。ESP申請に向けた準備は約2年前から進められていたという。ESPは、将来原子力発電所を建設する場合に備え立地の安全性や環境適合性を事前に確認する制度で、承認されればその後の許認可や建設段階での遅延リスクを低減できる。今回のESPでは、小型モジュール炉(SMR)4炉型と非軽水炉2炉型の計6炉型を想定しており、特定の炉型に限定してはいない。同社ノースカロライナ州責任者のK・ボウマン氏は、同州における原子力の役割の重要性を強調したうえで、「事前サイト許可申請は、べリューズ・クリーク・サイトにおけるSMR建設の可能性を評価する上で重要な次のステップになる」と述べた。同社は昨年10月、ノースカロライナ州とサウスカロライナ州を対象としたエネルギーの長期計画「2025カロライナ資源計画」を、両州の規制当局に提出している。同計画では、両州の電力需要が今後15年間で過去の約8倍の伸び率で増加すると予測しており、この値は2023年に初めて示された同計画の想定を大きく上回っている。電力需要の急増を背景に、計画では原子力に関する評価対象を拡大し、SMRに加えて大型軽水炉も検討対象に含めている。また、新たな原子力発電所の候補地として、べリューズ・クリーク(SMR)と、サウスカロライナ州チェロキー郡のW.S.リー(大型軽水炉)を挙げていた。同社は現時点で新規の原子力発電所の建設を決定していない。追加評価の結果、べリューズ・クリークにおけるSMRが顧客負担の観点から妥当と判断された場合、合計出力約60万kWe規模の先進的な原子力発電所として最初のSMRを2036年に稼働させる計画としている。
- 06 Jan 2026
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ウレンコUSA LEU+を初生産
ウレンコUSA社は12月11日、ニューメキシコ州ユーニスにある同社濃縮プラントで、濃縮度8.5%のU-235を初生産した。米国の商用ウラン濃縮施設でこの濃縮度の生産は初めて。U-235を5~10%に濃縮した低濃縮ウランプラス(LEU+)の生産能力を実証したもので、2026年半ばに顧客向けの商業生産を開始する予定だ。ウレンコUSA社は2025年9月、ユーニス濃縮プラントのすべての遠心分離機でU-235濃縮度最大10%以下のウランを生産する認可を米原子力規制委員会(NRC)から取得した。これにより、米国で初めて商業用のLEU+を生産可能な施設となった。LEU+は、既存の軽水炉フリートにおいてより長い運転サイクルを可能にし、運転・保守コストの低減や、事故耐性燃料(ATF)などの新型燃料設計の展開を後押しするとされる。また、小型炉向けの先進燃料である高アッセイ低濃縮ウラン(HALEU)の原料としても活用可能で、将来的なHALEU生産への布石となる点も注目される。同社は2024年10月、2027年までに生産能力を約15%増の約700tSWU/年の拡張プロジェクトを発表。その一環として、2025年中に新型遠心分離機カスケード3基を追加設置。このうち3基目となるカスケードが12月16日にLEUの生産を開始した。各カスケードとも予定より早く稼働を開始。米国市場で拡大する需要に対応するとともに、ロシアからの濃縮ウラン輸入への依存を排除する米政府の取組みを支援する。ウレンコUSA社は、2010年に操業開始した米国唯一の商業規模の濃縮ウラン製造企業。米国の商用原子力発電所の濃縮需要の約1/3を供給している。
- 24 Dec 2025
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米NRC Natriumの安全評価を完了
米原子力規制委員会(NRC)は12月1日、米先進炉開発ベンチャーのテラパワー社が開発するナトリウム冷却高速炉「Natrium」炉を設置する「ケンメラー発電所」1号機の建設に関する最終安全評価を予定より1か月早く完了したと発表した。評価では、建設許可の発給を妨げるような安全上の問題は確認されなかった。NRCの原子炉安全諮問委員会(ACRS)は、ケンメラー発電所1号機の安全関連の側面から審査し、11月16日に審査結果を提出。NRCは今後、委員会による建設許可判断に向けて、最終安全評価書(FSER)および最終環境影響評価書(FEIS)を取りまとめ、委員に提出する。委員会はこれらが建設許可の要件を満たすかどうか判断した上で、許可発給の票決に入る。テラパワー社は2024年3月、「Natrium」炉を、ワイオミング州ケンメラーの石炭火力発電所の近傍にケンメラー原子力発電所1号機として建設するため、同社の子会社として同発電所の所有者・運転者となるUS SFR Owner(USO)に代わり、建設許可申請を行った。NRCは5月に正式な審査を開始。今年6月には本体工事に先行して非原子力部分を施工できる例外措置を認めた。現在、基礎工事など非原子力部分の建設が進行中。さらに10月には、ケンメラー1号機について、NRCの環境影響評価が完了したと発表。NRCは7月、テラパワー社との緊密な情報交換の効果と電力需要増に対応する先進炉の受入れ、認可プロセスの迅速化を目的とする5月のNRC改革に関する大統領令も考慮して、Natrium炉の建設許可申請の審査を予定より6か月前倒し、今年12月末までに完了させる方針を示していた。Natriumは、出力34.5万kWeのナトリウム冷却高速炉で、熔融塩を用いたエネルギー貯蔵システムを備える。貯蔵機能を活用することで、出力を50万kWeまで引き上げ、5時間半以上維持できる点が特徴で、再生可能エネルギーとの統合を容易にする。テラパワー社はNatrium炉の送電開始を2030年と見込んでいる。
- 08 Dec 2025
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Natrium炉 英GDA審査入り テラパワーの国際展開が進展
米先進炉開発ベンチャーのテラパワー社は10月28日、自社が開発するナトリウム冷却高速炉「Natrium」およびエネルギー貯蔵システムについて、英国の安全・環境基準への適合性を確認する包括的設計審査(GDA)に正式申請したと発表した。国際市場での展開を見据えた最初の規制上のステップとなる。GDAは、英国で初めて導入される炉型に対して実施される設計認証審査。立地選定後の建設許可申請とは独立して、規制プロセスの早期段階で行われる。テラパワー社のC. レベスクCEOは「今回の申請は先進炉を英国にもたらす上で大きな一歩だ」と述べ、英政府と協力して審査を進める姿勢を示した。同社は米国でも初号機の建設準備と規制プロセスを進めている。2024年3月にはワイオミング州ケンメラーでの建設許可申請(CPA)を提出し、6月には本体工事に先行して非原子力部分を施工できる例外措置が米原子力規制委員会(NRC)により認められた。現在、基礎工事など非原子力部分の建設が進行中。さらに10月22日には、計画・開発中の「ケンメラー1号機」について、NRCの環境影響評価書(EIS)が完了したと発表した。商業用先進炉でEISが完了するのは初めてで、CPAに関しては年内に最終安全評価書(FSER)が示される見通しだ。テラパワー社は米国での規制審査で蓄積した知見や評価結果を、英国でのGDA審査にも反映させる考えだ。今年9月には米エンジニアリング大手KBR社とともに英国国内のサイト候補地の調査を開始しており、GDA申請と同時に、英国での導入を見据え、立地点候補の調査やパートナー選定、事業スキームの検討など具体的な選出準備を進めている。Natriumは、出力34.5万kWeのナトリウム冷却高速炉で、熔融塩を用いたエネルギー貯蔵システムを備える。貯蔵機能を活用することで、出力を50万kWeまで引き上げ、5時間半以上維持できる点が特徴で、再生可能エネルギーとの統合を容易にする。英国でのGDA申請と米国での建設・審査プロセスが同時進行で進むことで、商用化に向けた同社の取り組みは、米英両国で着実に前進している。
- 17 Nov 2025
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東洋炭素グループ 米Xエナジーから高温ガス炉向けの構造材を受注
東洋炭素株式会社は11月7日、同社の子会社であるTOYO TANSO USA, INC.(TTU)が、米国のX-energy社(以下:Xエナジー社)から高温ガス炉用黒鉛製品(黒鉛製炉心構造材など)を受注したと発表した。今回受注したのは、Xエナジー社が開発を進める小型モジュール炉(SMR)の高温ガス炉「Xe-100」(8.0万kWe)向けの製品で、炉心構造材として同社の等方性黒鉛材「IG-110」が用いられる。納品は2028年を予定しており、現在は部品試作・材料認定等を行っている。来年中には最終設計を決定した上で、製造および加工を開始するという。売上高は約50~60億円規模と見込んでいる。「IG-110」がXe-100の炉心構造材等に採用された背景として同社は、優れた熱的・機械的特性と耐中性子照射特性等を備えた信頼性や、日本や中国、フランスの高温ガス炉の試験炉・実証炉・商業炉において採用実績を有していることなどを挙げた。高温ガス炉は、黒鉛を中性子減速材に、ヘリウムガスを冷却材に使用する次世代型の原子炉で、約950℃の高温熱を得られることが特長だ。発電のみならず、水素製造や化学プラントなど幅広い分野への応用が期待されている。高温環境・高線量下で使用されるため、炉心構造材には極めて高い耐熱性と放射線耐性が求められるが、同社の「IG-110」は、長期間にわたり安定した物性を維持し、優れた耐熱衝撃性や高純度・高強度を備える。国内外の公的機関と共同で実施した照射試験データにより、その信頼性が科学的に裏付けられている点も大きな強みだという。今年2月に策定された第7次エネルギー基本計画では、次世代革新炉(革新軽水炉、高速炉、高温ガス炉、核融合)の研究開発を進める必要性が示され、世界的にも次世代革新炉の開発・導入が加速する中で、日本製の黒鉛材料が国際的な次世代炉プロジェクトに採用されたことは、原子力サプライチェーンにおける日本企業の存在感の高まりに繋がっている。Xe-100をめぐっては、米化学大手のダウ・ケミカル社が、テキサス州シードリフト・サイトで、熱電併給を目的にXe-100の4基の導入を計画中。同社は今年3月、建設許可申請(CPA)を米原子力規制委員会(NRC)に提出し、5月に受理された。2026年に建設を開始し、2030年までの完成をめざしている。そのほか、Amazonが出資するワシントン州で計画中の「カスケード先進エネルギー施設(Cascade)」でも、最大計12基のXe-100を導入する計画が進められており、2030年末までの建設開始、2030年代の運転開始を想定している。さらに、Xe-100の展開加速に向けて、韓国の斗山エナビリティ(Doosan Enerbility)および韓国水力原子力(KHNP)が協力し、米国内でのXe-100の展開を支援している。
- 12 Nov 2025
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米国 V. C. サマー増設プロジェクト再開へ
米サウスカロライナ州営電力であるサンティー・クーパー社の取締役会は10月24日、同州で建設が中断されているバージル・C・サマー原子力発電所2-3号機の建設プロジェクト再開に向けて、カナダの資産運用会社であるブルックフィールド・アセット・マネジメント社との独占交渉に関する意向表明書(LOI)を承認した。同プロジェクトはウェスチングハウス社(WE)製の大型炉AP1000を採用しており、ブルックフィールド社はWE社の大口株主である。LOIでは、6週間の初期プロジェクト実現可能期間を設定。同期間中に、両当事者は共同でプロジェクトマネージャーを選定し、2基の建設再開を行う建設業者を評価。同発電所が発電する電力購入に関心のある事業体とも事前協議の実施を計画する。サンティー・クーパー社のP. マッコイ会長は、「当社の目標は、民間資金で原子炉を完成させ、料金支払者や納税者に負担をかけずに、サウスカロライナ州に大幅な発電設備を追加すること。ブルックフィールド社の提案はまさにそれを実現するものであり、その提案を支える財務能力がある」と語り、J. ステートンCEOは、「過去8年間にわたって設備を維持するという当社の戦略的な決定により、2基の完成をより迅速かつ低コストで完成させることができる」と指摘。建設が停止された2基の保存状態と、ジョージア州のA. W. ボーグル3-4号機および海外で運転実績のあるAP1000は、原子力産業にとって非常に魅力的な資産であるとし、同2基の完成により、初期投資を行った顧客に利益を還元していく考えを示した。家庭用および産業用の電力需要の急増と州の支援を受けて、サンティー・クーパー社は昨年、未完成の原子炉を完成させるために第三者に資産の売却を検討。2025年1月に提案依頼書(RFP)の募集を実施し、当初、70社以上から関心表明と15件の正式な提案を受けたという。2基の完成プロジェクトにより、数千人の建設雇用の創出、数百人の高度なスキルを持つ常勤雇用のほか、送電網の信頼性の向上、新たな産業誘致に伴うより多くの雇用と経済的利益が見込まれている。なお、この完成プロジェクトの権益を売却する競争プロセスにおいて、米投資銀行のセンタービュー・パートナーズ社やJPモルガン社がサンティー・クーパー社の財務アドバイザーを務めている。同発電所の建設プロジェクトの過半数(55%)を所有していたスキャナ(SCANA)社傘下のSCE&G社(2019年1月にドミニオン・エナジー社が買収)は、2-3号機の建設・運転一括認可(COL)を、2008年3月に米原子力規制委員会(NRC)に申請。COLは2012年3月に発給され、2013年3月に2号機、2013年11月に3号機が着工した。同じAP1000を採用したA. W. ボーグル3-4号機の着工とほぼ同時期である。しかし、長年にわたるコスト超過およびスケジュール遅延と、その後に続く2017年3月のWE社の破産申請を受け、SCE&G社は建設プロジェクトの残り45%の所有者であったサンティー・クーパー社とともに、2017年7月に2-3号機の建設中止を決定した。SCE&G社はその後、2018年12月に納入されていた機器の所有権をサンティー・クーパー社に譲渡。ほどなくサンティー・クーパー社とWE社との間で、プロジェクトに係る設備・機器所有権をめぐり係争に発展したが、和解が成立している。なおNRCは、SCE&G社とサンティー・クーパー社の合意により、2019年3月にCOLを失効させた。新たに建設・運転を希望する場合、再申請が必要となる。
- 11 Nov 2025
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米パリセード発電所 再稼働に向け燃料受け入れ
米国で一度閉鎖された原子力発電所が、再稼働に向けて大きな節目を迎えた。米ホルテック・インターナショナル社は10月20日、ミシガン州のパリセード原子力発電所(PWR, 85.7万kWe)に68体の燃料集合体を受け入れたと発表した。同発電所は2022年5月に経済性の悪化を理由に閉鎖され廃止段階に移行していたが、ホルテック社は米エネルギー省(DOE)の最大15億2,000万ドル(約2,300億円)の融資保証や州政府の支援を受けながら、運転再開に向けた整備作業を本格化している。再稼働が実現すれば、米国で閉鎖後に再び運転を開始する初の事例となる。今回受け入れた燃料は米国製で、炉心装荷されるまでの間は使用済み燃料プール建屋内に保管される。設備の復旧作業も進んでおり、主要機器の検査や保守を1年以上にわたり実施。現在は主要タービン発電機の再組立てが進行中で、一次冷却ポンプモーターの2基目の設置が完了した。今夏初めには、蒸気発生器の伝熱管改修も完了している。運転再開の目標は2025年末だが、具体的な時期は未定としている。パリセード発電所は1971年に営業運転を開始。2022年5月の永久閉鎖後、翌6月に当時の所有・運転者であったエンタジー社からホルテック社に売却された。当初は廃止措置を前提とした取得だったが、新たに電力販売契約が成立したことなどにより採算性の見通しが立ち、方針を転換した。米原子力規制委員会(NRC)が今年7月24日、技術審査を完了し運転再開に必要な主要許認可を承認した。これにより、燃料の受け入れが可能となっていた。米国ではエネルギー需要の増加や気候変動対策への対応を背景に、かつて経済性を理由に閉鎖されたプラントを再稼働させる動きが見られる。パリセードのほか、2019年に閉鎖したスリーマイル・アイランド1号機(PWR, 89.0万kW, 現クレーン・クリーン・エネルギー・センター)や2020年に閉鎖したデュアン・アーノルド1号機(BWR, 62.4万kW)でも、運転再開に向けた検討が進められている。
- 05 Nov 2025
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米ラスト・エナジー社 テキサスA&M大学でマイクロ炉実証へ
米マイクロ炉開発企業ラスト・エナジー社は10月15日、テキサス州の州立大学群を統括するテキサスA&M大学システムと提携し、同システム傘下の応用研究キャンパス「テキサスA&M-RELLIS」敷地内にマイクロ炉「PWR-5」を設置し、共同研究を行うと発表した。同社にとって米国内で初のマイクロ炉の配備となる。テキサスA&M大学システムは2024年11月、大学キャンパス近郊に位置する約9.7平方キロメートルの敷地を複数企業の小型原子炉の試験・建設に提供すると発表し、米原子力規制委員会(NRC)許認可手続きを開始した。プロジェクトにはこれまでケイロス・パワー、ナチュラ・リソース、テレストリアル・エナジー、アーロ・アトミックスの4社が参画。ラスト・エナジー社は5社目となる。PWR-5は、同社の商用炉PWR-20(PWR 、2万kWe)と同一設計を採用し、出力を5000kWeにスケールダウンした実証モデル。来年夏の開始を目指して低出力臨界試験を実施し、その後送電網への接続や発電試験に移行する計画だ。同社はすでに大学と土地のリース契約を締結し、燃料も確保している。PWR-20は米エネルギー省(DOE)が今年8月に開始した先端原子炉パイロットプログラム(AAP)の11炉型の一つ。モジュール設計で、工場生産から輸送、現地組立を24か月以内で完了できるという。2024年7月にはマイクロ炉開発企業として初めて英国での予備設計審査(PDR)を完了し、原子力サイト許可(NSL)の正式手続きを開始している。ラスト・エナジー社のCEO、B.クーゲルマス氏は「燃料の確保、立地の確定、関連する認可も取得済みだ。マイクロ炉の実証に理想的な条件が整っている」と期待を寄せた。同社は今年2月、テキサス州ハスケル郡で最大30基のマイクロ炉を建設する計画を発表し、事前サイト許可(ESP)の申請準備を進めている。この計画をはじめ、同社の商業契約の約半分はデータセンター向けだという。テキサスでの実証を足がかりに、商用炉の早期展開を目指す。
- 31 Oct 2025
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米ホルテック ニューメキシコ州での中間貯蔵施設建設計画から撤退
米国のホルテック・インターナショナル社は10月10日、エディ・リー・エネルギー同盟(ELEA)とのサイト購入契約を相互の合意により解約したことを明らかにした。ホルテック社はニューメキシコ州のELEA所有サイトで、使用済み燃料の中間貯蔵施設「HI-STORE CISF」の立地を計画していたが、今後は他の自治体との交渉が可能になる。ELEAとのサイト購入契約では、他自治体との協力が禁止されていた。ホルテック社は、ニューメキシコ州南東部のエディ郡内のカールズバッド市、およびその東側に隣接するリー郡と同郡内のホッブス市が設立した有限責任会社であるELEAと2015年に協力覚書を締結。ELEAが州の南東部、リー郡内に共同保有するサイトで、ホルテック社製の「HI-STORM UMAX」((地下部分に使用済み燃料を安全に乾式貯蔵するためのシステム))を備えたCISFを建設・操業することを目的に、2017年3月に同施設の建設・操業許可申請書を米原子力規制委員会(NRC)に提出。NRCは2023年5月に許可を発給した。同サイトから約19kmの場所には軍事利用で発生した超ウラン元素の高レベル・長半減期放射性廃棄物を処分する米国初の地層処分施設「放射性廃棄物隔離試験施設(WIPP)」がある。HI-STORE CISFでは、その建設から廃止措置に至るまで全20段階の工程が設定されている。その第1段階として、ホルテック社は合計8,680トンの使用済燃料を封入したキャニスター500台を発電所から輸送して同施設で受け入れ、最終処分場が完成するまで貯蔵するため、40年間有効な許可を取得。残りの19段階で最大1万台のキャニスターを暫定貯蔵する計画だった。その一方で、ニューメキシコ州のM. グリシャム知事(2019年~、民主党)は同施設の建設・操業に反対し、2023年3月、恒久的な処分場が存在しない限り、州による承認のない貯蔵・処分施設の建設を禁止する州法案に署名。さらにHI-STORE CISF建設に対する反対派からの訴えにより、米国第5巡回区控訴裁判所は2024年3月、NRCに対し、ホルテック社のHI-STORE CISFに対する許可を取り消すよう指示した。ホルテック社は、控訴裁の決定は使用済み燃料貯蔵施設の認可と規制に対するNRCの権限を含む、連邦法と明らかに矛盾しているとし、NRCおよび連邦政府と共同で米最高裁判所に対し、2024年3月の控訴裁の判決を覆し、HI-STORE CISFに対する許可を回復するよう求める請願書を提出していた。今年6月には最高裁において、Interim Storage Partners(ISP)がテキサス州アンドリュース郡で計画するCISF建設・操業に反対するテキサス州の主張が却下されたため、ホルテック社は、ニューメキシコ州においてもHI-STORE CISFの建設および操業許可の回復に期待を表明していた。
- 27 Oct 2025
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米NRC フェルミ・アメリカのCOLAを受理
米原子力規制委員会(NRC)は9月5日、フェルミ・アメリカ(Fermi America)社が申請した、ドナルド J. トランプ発電所に関する建設・運転一括認可申請(COLA)の最初の2部を受理した。同発電所には、米ウェスチングハウス(WE)社製の大型炉AP1000が4基導入される予定だ。米テキサス州を拠点とするフェルミ・アメリカ社は、元米エネルギー省(DOE)長官で元テキサス州知事のR. ペリー氏が共同創設者に名を連ねるエネルギー開発会社。次世代人工知能(AI)に不可欠なギガワット(GW=100万kW)規模の電力網の構築をめざし、テキサス工科大学(TTU)システム((テキサス州にある州立大学群))と提携。TTUシステムに世界最大の統合エネルギーとAIキャンパス「ドナルド J. トランプ大統領 先進エネルギー・インテリジェンス・キャンパス」(別名: プロジェクト・マタドール)を建設するプロジェクトを進めている。同プロジェクトは、テキサス州アマリロ郊外の約2,335万m²の敷地に建設される、世界最大級の民間初の電力網キャンパス。AP1000×4基(400万kWe)のほか、SMR(200万kWe)、ガス火力複合発電所(400万kWe)、太陽光発電とバッテリーエネルギー貯蔵システム(100万kWe)を組み合わせ、計1,100万kWeの独立電力供給インフラを確保する。これに連携する形で大規模なハイパースケールAIデータセンターを段階的に導入し、既存の電力網よりも安定性の高いエネルギーキャンパスとして、次世代AI技術を支える特化システムを構築する狙いだ。フェルミ・アメリカ社は今回受理されたCOLAの第1部を、6月17日に提出。一般的な情報や財務、環境に関するもので、続く8月20日に提出した第2部では、AP1000の標準設計を含む最終安全解析報告書の技術的部分(特定の建設予定地に依存しない章)や、その他の補足情報が含まれている。今後、第3部として、サイト固有の具体的な環境情報を2026年内に順次提出する予定。フェルミ・アメリカ社は今年8月、WE社とCOLA文書の完成と承認審査プロセスについて協力することで合意している。なおNRCは、規制効率化の一環として国家環境政策法(NEPA)に基づき、従来、NRCが作成していた環境影響評価書(EIS)を申請者(フェルミ・アメリカ社)自身がその草案を作成するパイロットプログラムを進めている。NRCのスケジュールによると、草案の提出期限は2026年2月28日で、NRCは審査をさらに効率化するために必要なフィードバックや情報提供を行うとともに、適切な時期にNRCの原子力安全・許認可委員会(ASLB)に審理を求めるとしている。さらにフェルミ・アメリカ社は9月5日、同プロジェクトに係る資金調達のため、米国証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)の登録届出書を提出した。同社はAP1000の1基あたりの建設期間を約5年と見込み、迅速な規制当局の承認と多額の資金調達により、AP1000の初号機を2032年に、後続機を2034年~2036年に順次稼働させたい考えだ。
- 01 Oct 2025
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